ファンタジー営業部

R部長 今回は、およその断面を想定しただけだから、気をつけてくれよ。本当はきちんと構造設計しないと柱や梁の大きさは決まらないからね。
D職員 はい、わかりました。
R部長 今回は時間もなかったし、単純に柱にかかる圧縮力だけに注目して柱の太さを想定したんだ。そこで柱の負担面積を元に荷重を算定して断面を想定した。
D職員 どういうことでしょうか?
R部長 はい予想通りのリアクション有難う。一つの支承材が受け持ち負担する面積ということだね。床の面積が同じなら、柱が多いほどこの値は減るわけだ。支承材というのは文字通り、荷重を支え承る材料、今回の場合、柱のことね。
D職員 ご丁寧に恐れ入ります。
T部長 今回、簡単に図面から読み取れる柱一本あたりの負担面積は110m2でね、これがどのくらいの荷重になるかを計算したんです。
D職員 荷重は自重(D.L:構造物の重さ)と積載荷重(L.L:構造物に載せて大丈夫な重さ)で計算するんですよね。
R部長 そう。常時荷重としての固定荷重(自重)と積載荷重はその通り。他に非常時荷重として地震荷重、雪荷重を考慮するんだけど、今回は常時荷重から想定したんだ。
D職員 負担面積が110m2だかだからこれにスラブ厚・・・250mmにしたんですよね・・・をかけてと。
T部長 体積に比重をかけないと重さにはならないですよ。どうします?
D職員 鉄筋コンクリートの比重ってどのくらいでしたっけ。
R部長 24kN/m3で考えてくれ。
D職員 これで自重が1980kN、と。積載荷重は・・・
T部長 部屋の用途によって積載荷重が決まっているんだけど、今回はm2あたり3300Nと想定しています。
D職員 これで全てですかね?
T部長 あと、柱の自重も入れておきましょうか。
R部長 そうね。で、これらを全部足すと3416kNという数字になったわけだ。さて、柱の太さは使用するコンクリートの性能にもよるのはわかるかな。
D職員 え、コンクリートってそんなに性能が違うものなんですか。
T部長 通常建築なんかで使うのは24〜36N/mm2前後が多いんですけど、最近では150N/mm2なんて数字が現実のものになっています。
D職員 じゃあコンクリートの強度によってはこの太さでもOKと、こういうわけですか?
R部長 いや実際の建物は単純圧縮だけじゃないからね。
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B主任 おまえは999編の座屈をもう忘れたんか!
D職員 うぁーB主任いつのまに!
T部長 今回設計基準強度Fcを24N/mm2とすると、常時荷重の強度を算定する場合はその1/3として8N/mm2。すると3416kN÷8N/mm2で427000mm2というわけです。すると最低でも700mm角になるんだけど、安全率を考慮して1000mm角にした、というわけです。
 
 
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