2012年10月23日液状化対策「マルチジェット工法」の既存住宅向け超小型機械を実用化(蓋状改良追加版)

前田建設では、多数の施工実績を有し、かつ東日本大震災でもその高い液状化対策効果を発揮した自由形状・大口径高圧噴射攪拌工法「マルチジェット工法」を用いた経済的かつ合理的な市街地液状化対策(周辺・宅地の一体的な液状化対策)の研究と開発を進めておりました。本工法は、「国土交通小建設技術研究開発助成制度」および「浦安市が管理する施設を利用した液状化対策実証実験」に採択されており、このたび、全長0.75m×幅0.60m×高さ1.63mという超小型機械の開発に成功、実証実験を浦安市運動公園にて行いました。

 

本工法を用いた壁状の改良を組み合わせた格子状改良により、通常の円形の改良を組み合わせた格子状改良に比して、50%以上のコスト縮減が図れます。更に、同工法の最大の特徴である自由形状の改良体構築技術を活かした改良形状の合理化に取り組んだ結果、通常の格子状改良の上部に蓋状の改良を組み合わせた特殊形状の改良を考案し、その有効性を検証いたしました。

 

また、今回開発した超小型機は、従来機の施工能力を維持しながら、省スペース化と軽量化をいずれも10分の1程度に実現し、クレーンを使わず人力での移動が可能となりました。既設宅地のみならず、狭隘地における既存施設全般の液状化対策として広く活用できることから、当社はこれら成果を元に、より合理的な液状化対策に貢献してまいります。

 

なお、本実証実験の見学会は、10月下旬に官公庁をはじめ発注機関関係者だけでなく広く一般向けにも開催いたします。

 

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既存宅地向け「マルチジェット工法」(蓋状改良追加版)

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