2012年11月09日宇宙戦艦ヤマト、建造開始「410日前」に工事着手が必要と判明

●ファンタジー営業部による工費・工期まとまる

 

前田建設工業株式会社のWebサイトコンテンツ「前田建設ファンタジー営業部」が、アニメーション「宇宙戦艦ヤマト2199」より依頼をうけ検討を続けてまいりました「ヤマトの建造準備及び発進準備工事」の結果がこのたびまとまりました。

 

○工費=1207億3816万円

○工期=470日

 

今回の検討は「宇宙戦艦ヤマト2199」の世界観に従い、発注者である国連宇宙軍が詳細設計や仕様は提示せず、ヤマトの建造および発進に必要な機能や性能等のみを指定した上で、2199年の前田建設工業に特命発注をしたという設定に基づいています(ヤマト本体の建造は含まれません)。また物語の流れ上、工期短縮を最優先としています。

 

ヤマトの建造が可能な地下大空間を建設した上に、地面に埋もれた状態のヤマトがスムーズに発進できるよう、大規模な地盤改良と、いずれもが国内最大級のシールドトンネルおよび山岳トンネルが1本ずつ、そして直径170m級のドーム状掘削を行なうという大型工事となりました。

 

工費も工期も一部の検討省略や経験的な概算を含んでいるとはいえ、一方で「宇宙戦艦ヤマト2199」劇中の表現や設定を極力尊重し、各構造物の設計や工法選定などは、既存の(現実世界における)当社施工実績を参考にしながら、当社技術者が何度も試行錯誤を重ねた成果です。

 

これまで公開してきた「ファンタジー営業部」の中でも、一般の方にはその完全な理解が最も難しい内容となったことから思い切って文章を減らし、図面や表、特にステップ図を中心に据えることで、建設会社の「非日常業務」を眺めるだけでお楽しみいただけるコンテンツを目指しました。

 

○前田建設ファンタジー営業部「宇宙戦艦ヤマト2199 構築編」サイト

 

<工費について>

2199年の通貨単位および価値が不明なため、2012年の「円」換算で算出。元海底である軟弱な未固結堆積層付近でヤマト建造用の大空間を掘削し、かつヤマト重量の一部も支える関係より、同堆積層の地盤改良が99万?も必要となり、それだけで300億円弱の費用がかかる結果となりました。なお、その堆積層と岩盤の層境を安定して早く掘削するため、大口径のシールド工法を採用しましたがこれも87億円強とコストアップ要因の一つとなっています(次紙)。

 

工事内訳書.png

 

<工期について>

着工後に極力早く宇宙戦艦ヤマトの建造に着手できるよう様々な工夫を行ないましたが、建造開始は最速で着工後410日となることが判明しました。

これにより国連宇宙軍は、ヤマト発進の1年半前、2197年前後にヤマト建造を決断していた可能性が高くなりました(当社への発注もその頃?)。なお全体の工事竣工まで470日です。

 

工程表.png

 

PDFはこちら ⇒宇宙戦艦ヤマト工費・工期まとまる.pdf

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