2014年02月25日当社現場における「CIMモデル」構築の取組みについて

当社は、国土交通省発注の「矢切函渠その9工事」においてCIMを導入し、ライフサイクル全般にわたる構造物の効率化を目的に、3Dモデルおよび各種データや帳票類を組み合わせた「CIMモデル」を試行的に構築しました。

CIMの課題である「上流から下流まで一連の情報を付与したCIMモデル」を現場実用レベルで実現するため、中央復建コンサルタンツ株式会社との共同研究の一環として、試行・運用しています。

 

建設現場では大量の情報が発生するため、CIM導入により現場職員に必要以上の負荷がかからないことが重要です。そのためには3Dモデルの作り込みや、それらに組み合わせる属性データを適切に取捨選択しなければなりません。本工事では、3Dモデルを周辺地形、躯体構造物、仮設構造物を三次元化した「全体モデル」と、属性が付与された施工ブロック別の「詳細モデル」に分けるとともに、属性(コンクリート強度、鉄筋種別、打設日など)データは、施工写真、協議記録、施工記録などの様々な帳票類ほかをデータベース内に収め、ハイパーリンクで連携させています。

 

これらの結果、本工事の「CIMモデル」は、様々な施工情報や残置構造物までが可視化できる状態で記録され、供用後の維持管理や補修工事の効率化のみならず、将来的な拡張工事に対しても、その活用が見込めるものとなりました。

また両社では「CIMモデル」の活用方法として実際の維持管理業務を想定し、仮想的に躯体にひび割れが発生した場合のシミュレーションを行い、さらなるCIM活用の有効性についても検証を行っています。

 

前田建設では、今後も実際の現場へのCIMの導入を推進し、誰でも容易に使え、様々な業務の効率化に寄与できる実用的なCIMの開発を進めてまいります。

 

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当社現場における「CIMモデル」構築の取組みについて

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