APA仙台プロジェクト新築工事#2

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先進の設備を整えた新しい街が生まれる

高層分譲マンション アベリアタワー

 「アベリアタワー」は、地上18階建、98邸、全10タイプ、耐震構造の全住戸天然温泉付き高層分譲マンションである。最上階の住戸は中庭付き。共用スペースのパーティルームは、ミーティングや子どもの遊び場として活用できる。
 分譲マンションの「ブローディアタワー」と「アベリアタワー」の全住戸の浴室には、いつでも温泉入浴を楽しめるよう、天然温泉が出るアパオリジナルカランを設置した。
 ホテルやマンションの温泉設備には、前田建設がこれまで共同浴場や温泉ホテルの建設で培ったノウハウを活かしている。まず温泉専門業者から成分分析を入手し、今後予測される成分変化にも対応可能な材質を選定。設備に負担をかけずに温泉成分をろ過して各住戸に分けるシステムを採用し、配管のメンテナンスを軽減した。

高層賃貸マンション カトレアタワー

 「カトレアタワー」は、地上19階、全66邸、耐震構造の高層マンションである。
 2008年2月29日に引渡しを完了し、大手企業から賃貸物件として提供されることになっている。各フロアに4戸、最上階は2戸。住戸の内装は3タイプあって、分譲マンションのように豪華に仕上げた。最上階は中庭付きのため、戸建住宅のような開放感がある。この建物には、26台分の機械式駐車場も設置した。

個室の分譲駐車場も備えた自走式駐車場棟

 マンション販売の拠点であるモデルルームの跡地に、「ブローディアタワー」と「アベリアタワー」の全住戸分の自走式駐車場棟を建設する。分譲ガレージ186台、賃貸駐車場200台、計386台を収容。分譲駐車場は電動シャッター付きの個室タイプとし、マンション所有者に分譲される。分譲駐車場もアパマンションの特色である。

APAが独自に開発した
温泉用オリジナルカラン

カトレアタワー

アパ仙台作業所
設備課長(空調、衛生)

澤井秀行

建物に付随する給水・排水、エアコンや換気などの空調関係、それを動かす電機を担当しています。この現場の温泉設備には、青森の温泉施設を施工した経験を活かし、アパさんとノウハウを交換しながら、この現場にふさわしい方法を採用しました。温泉施設を経験する機会は少ないので、貴重な経験ができたと思っています。

マンション施工のノウハウを活かし提案力と技術力で工期を厳守し、高品質を確保
 

 この現場は、駐車棟を含めて5棟の建物を建設するビッグプロジェクトである。
 しかも、工期は25カ月と厳しい。そこで、各地からマンション建設の経験者を集結し、これまでに蓄積したノウハウをフル活用し、総力を挙げて建設している。
 受注の段階では、予算は決まっていたが、図面が完成していなかった。そのため、受注後にデザインスケッチをもとに仕様を確認して設計図を起こした。この過程で、前田建設が構造設計も担当したことにより、免震構造を提案できた。
 設計の遅れによりスタートも遅れたが、建築確認が下りた時点からの工期設定が認められたことにより、着工後の施工はスムーズに進めることができた。
 現場が市街地のため、安全の確保に重点を置いて施工にあたっている。まず隣接するJR東北新幹線の運行に支障をきたさないよう細心の注意を払っている。また、資材搬入のためにクルマが出入りする際は無線で連絡を取り合い、作業工程を1時間単位で管理している。さらに、現場に接する歩道は人通りが多いので、朝夕の通勤・通学時間帯は工事車両の運行をストップして、歩行者の安全を確保している。
 2008年12月、「アップルタワーズ〈仙台〉」が竣工すると、計452世帯、約1200人が暮らす新しい街になる。

カトレアタワー

オープン間近のホテル上層階から
仙台市内を望む

アパ仙台作業所

所長 長谷川 修

 JR東北新幹線に隣接する大規模な現場なので、非常に緊張して着工しました。現場の整理整頓を心がけ、品質管理を徹底し、私自身が現場を外から見ることで注意すべき点を把握し、他の現場には負けないという意欲を持って建設に取り組んでいます。
 この現場は、注目度という意味では、おそらく日本トップクラスでしょう。そこで、新幹線から見える位置に誇りを持って「構造品質No.1」の看板を掲げました。実際にこの現場を毎日見ている方からお褒めの言葉をいただいたことを、とてもうれしく思っています。

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