1999(Vol.40)



19.建設発生土を利用した流動化処理土の品質管理方法に関する研究

清水英樹,勝又正治, 林原 茂, 高森清人, 河原 学

  [要旨]
 近年,建設発生土のリサイクル化促進の気運が高まりを見せる中で,掘削工事の埋戻し等に流動化処理土が用いられる事例が急増している.現在,神戸市交通局が平成13年の完成をめざして建設を進めている地下鉄海岸線工事においても,開削工区の埋戻しに流動化処理土が用いられている.当社は,神戸新港に建設した大型固定式プラントにおいて,各工区から排出された建設発生土を受け入れ,これを流動化処理土として再生したのちに,埋戻し材料として再び出荷する業務を請負っている.当該業務は,製造土量が28万m3と大規模であることに加え,砂質土〜粘性土までの幅広い土性の発生土を母材として用いる点で,これまでの流動化処理土の適用事例に類を見ない.しかし,多様な性状の土を用いて一定品質の流動化処理土を製造するためには,品質管理項目と密接に関わる指標の抽出と,それらの相関関係を明らかにした上で,実務に供せる品質管理手法を確立することが不可欠となった.本文では,建設発生土を用いた流動化処理土の品管理手法を確立する目的で実施した配合試験結果を示し,そこで得られた知見を報告する.
 


キーワード: 流動化処理, 発生土, リサイクル, 埋戻し, 品質管理