01
会社を知る
02
仕事を知る
03
人財を知る
04
採用を知る
前田建設工業 新卒2020
エントリーはこちら
会社を知る
仕事を知る
人財を知る
採用を知る
アクセシビリティ 個人情報の取扱について

ファンタジー営業部の読み方

ファンタジー営業部の読み方

人財を知る

文責:前田建設ファンタジー営業部

建設の知見を活かした
新しいワクワクについて相談が来ています

「ファンタジー営業部」の活動を、オープンイノベーションおよびBIM/CIMの最も早い適用例、とお褒めいただくことがあります。
建設と異業種企業そしてアニメという組合せで読み物を編集した点、また工期や工費の算定を3Dモデルで効率化した点については、たしかに苦労しました。
あらゆるものがICTでつながることで付加価値を生む「スマート化」が眼前の今、異業種企業の皆様より「ファンタジー営業部」に対し、建設の知見を活かした新しいワクワクについて相談が来ているのも事実です。

前田建設に興味をお持ちの方には、「ファンタジー営業部」というコンテンツの表面的な面白さだけでなく、その発想方法や成立過程にご注目いただき、それを通して前田建設工業株式会社の持つ、未来づくりへのポテンシャルを感じ取ってもらえればと思っています。

「なかなか凄い、建設現場の広報」を拡大

意外に思われるかもしれませんが、建設現場の広報活動はなかなか凄いと思っています。
ただし、現場周辺の限られた方々とのコミュニケーションにおいてです。
お知らせチラシの配布、仮囲いを利用した情報発信、そして工事説明会や現場見学会の実施がそれです。

中でも現場見学会はキラーコンテンツで、参加者の皆さんの満足度が総じて高いことは、我々前田建設の職員もその場で実感できるほどです。
もちろん、現場の所長や職員の手作りですので、素朴な演出があることも否定しませんが、それでも知的好奇心の高い方々含め、大変お喜びいただけるのです。だから学生の皆さんにも、まずは当社の現場見学をお勧めします。皆様が建設現場に持つイメージが、昔の映画やテレビドラマに如何に影響されているか、実感できると思います。

話がそれましたが、そのように我々は若い時から、現場見学会の持つ広報パワーを実感していたため、「現場見学会をより多くの方に体験していただくような、上手い広報活動はないものか」という想いにつながっていきました。これが起点となったボトムアップ活動が「ファンタジー営業部」です。

若手職員数名が事務局となり、非公式会議(飲み会とも言う)やメールを通じて意見交換をしながら、新しい広報活動の具体案を詰めていきました。
結果、本田技研さんの二足歩行ロボットがヒントとなり「前田建設はロボットを作れないけれど、ロボットの基地なら作れるではないか!」との発想で、アニメやゲームの中にある基地などを、現在の技術と材料で検討し、Web連載するという「ファンタジー営業部」のアイデアが生まれたのです。

「わからないときは、やってみろ」とはいえ…

一般に、新しいプロジェクトを実現するまでの社内調整は大変と言いますが、「ファンタジー営業部」の場合もそうでした。ただし反対が大きかったのではありません。「ファンタジー営業部」の企画が当時の上層部にとってあまりに規格外だったのです。

我々のプレゼン直後、「『ポカン』とはこういうことか」と実感できる表情が、先輩方の顔にありました。
「なぜ前田建設がマジンガーZを作らねばならないのかね」という質問や、「子供向けのページということかな」等のコメントが出たと覚えています。
この企画が誰に向け、何を行い、何がメリットになるのか、全く理解されなかったのです。
しかし、ありがたいことに、先輩方は我々との会議の回数を重ねてくれました。

前田建設には、職員が本気でやりたいことに対して基本的にはチャレンジさせてくれる社風があります。社の歴史をひも解いてみても、規模の割に当時の東洋一や世界一の工事に挑戦し業績を大きく伸ばしています。一方「石橋を叩いても渡らない」と評される、堅実経営を旨とする面も合わせ持っています。

あとから当時の総合企画部長に聞いたところ
「さっぱりわからなかったけれど『わからないときは、やってみろ』、が前田建設のDNAだから。まぁ、皆があまりにも熱心だったし『そこに何かあるんだろう』と思った」と笑っていました。
このような愛情(プレッシャーとも言う)を感じたからこそ、提案者である我々も、ますます本気になりました。

「ファンタジー営業部」の完成度、建設会社にしかできないエンタテインメントにこだわったのです。社内でも当初から「お遊びでないか」との懸念を持たれていましたので、建設会社の広報という本分を守ることに注力しました。つまり、アニメの力をお借りしつつ建設に全く興味のない方を引き付け、しかし読み終われば、かなり専門的な領域まで我々の業務内容が理解できるよう、内容を注意深く作り込んでいったのです。
結局、事前に仮Webページまで完成させ、それを用いて社の先輩方、上層部の理解を得ることができました。なお、当時よく話題になっていた社内ベンチャー制度も意識して「ファンタジー営業部」も1年の限定企画とし、その後の同ページへのアクセス数推移により、我々自身で継続可否を判断することとしました。

「ファンタジー営業部」を評価し、前田建設なら新しいことに挑戦できそうだと期待して下さっている学生さんには、これが事業でなく広報活動であることに注意してほしいのです。
新規事業と異なり「ファンタジー営業部」は収益が目的ではありません。よって実現過程における資金調達、利用者数、維持運営手法などの想定も本業に比べ簡便なものです。
だから前田建設で新しいことに挑戦したい方は、当社が今、注力している「脱請負事業」などのディテールに注目して下さい。

2015年12月に前田建設ほか企業グループの共同出資で設立した「仙台国際空港株式会社」が同空港の運営に関する実施契約を締結しました。これらは多くの異業種企業とともにプロとしてのクリエイティビティを発揮できる「新しいやりがい」の一つです。

「編集作業」と「現場監督」の共通点

「ファンタジー営業部」では、社内外技術者から寄せられるアウトプットを取りまとめ、読み物にする編集作業が必要です。当初、我々にそれができるのか不安でしたが、行ってみると、それは現場監督の業務とほぼ同じでした。

チェックするのが「設計図書」か「アニメ作品」か、また最終成果品が「構造物」か「読み物」かが違うだけで、構造物の設計要件や施工条件を抽出し、計画を立て、社内外の技術者や職人に業務を依頼する過程は一緒でした。
当然、業務効率化のため各依頼者に対し、要求品質と工期を伝えなければなりません。つまり「ファンタジー営業部」では、事前に一度「読み物」の全体シナリオを構築し、それに基づき業務を依頼、提出されたアウトプットを見て、読み物に再編集しているのです。

各依頼者とのチームワークが大切なのも本当の工事と変わりません。
プロの技術者がプライドをかけアニメの構造物を真剣に議論し、出てきたアイデアや技術がこの読み物の肝ですが、これは実際の建設現場でも設計図書に対し行われていることです。
そして建設会社は自然を相手にしますので、想定外も日常茶飯事です。建設現場ほど瞬発的想像力を求められる職場は無いと思っています。

「ファンタジー営業部」は様々な業種の方と仕事ができて羨ましいですね、とも言われます。確かにこれを通じてアニメ、出版、玩具、広告などの業界と貴重な縁をいただいたのはありがたいことです。
ただし、建設会社はそもそも、様々な業種の方と仕事が密にできる職場なのです。自動車工場をつくるなら自動車製造の、アウトレットモールを作るなら集客の、それぞれプロにならなければなりません。転職なしで幅広い職業を体験したい方、建設会社がよろしいかと思います。

BIM/CIMはオープンイノベーション向き

「ファンタジー営業部」が編集作業を効率よく進められたのは、構造物の3Dモデルを活用して設計、施工計画、維持管理などを行う仕組み、BIM/CIMのおかげです。
誰にも直感的にわかりやすい3Dモデルは、強力なコミュニケーションツールです。工費や工期の概算もある程度自動化でき、省力化につながりました。
それだけでなく、BIMを応用した付加価値にも挑戦しました。例えばアニメ作品中でロボットに壊される建築では形だけでなく、実際にアニメ通りの破壊となるよう、自動車ボディーのバーチャルクラッシュテストを行っている企業と連携し、3Dモデルのデータをやり取りして解析と設計を繰り返しました。あるいは自動車会社デザイン部と協力し、3Dモデルをコミュニケーションツールとして使用することで、建物とコミュニティバスを一体的にユニバーサルデザインとして提案したりしました。
これらは近い将来のイノベーションを、実は先取りしているかもしれません。今時点で、そのニーズがどこにあるのか分からないのが問題ですが。

「既成概念にとらわれながら」
自由な発想で仕事に向かう

以上のように「ファンタジー営業部」は、条件やルールをうまく設定することで発想力を引き出した、建設会社らしい広報活動です。そして今、その編集能力に期待が集まり、本業への貢献へとシフトしつつある状況です。
例えば様々な「スマート化」においても必ず地球と向き合う場面が発生します。その時、施工や維持管理にリスクを取れるのは建設会社であり、前田建設だと思います。
条件やルールなどにこだわりながら、自由な発想を追い求める前田建設へぜひお越しください。お待ちしています。

※ 説明会などで配布するパンフレットにも、小原社長含め「ファンタジー営業部」創成期の関係者の興味深い対談を掲載しているので、あわせて読んでみてください。