1層50㎝で4カ所の打設口を前後左右交互に切り替えながら天端最頂部まで水平にコンクリートを打設し、最後にラップ側天端の打設口から最小数量で打設する工法です。 従来からの覆工マルチ工法を進化させ、HDL工法(クラウン部密充填ライニングシステム)の利点を活用しています。覆工マルチ工法との違いは、主に油圧式開閉バルブ付き打設口をアーチ肩部から天端肩部に移設した点です。これによりアーチ肩部からの打設は自然流下のみになり、コンクリートの流れ跡が発生した場合でも、配管の先端にサニーホースを垂らしたり、検査窓から型枠をシートで覆うなどでの対策で出来映えが向上し、尚且つ天端最頂部まで打設が可能となりました。 天端最頂部まで水平にコンクリートを打設することにより、天端打設口からの打設量が最小数量で済み、①天端部の充填性が向上し、空隙のない覆工が可能。②締固め作業範囲が狭くなり、出来映えのばらつきがなくなる。③天端数量計算の精度が向上し、残コン量(廃棄量)の低減により環境への負担の低減に寄与します。覆工マルチⅡ工法では、覆工情報を関係者が共有し、より一層の生産性向上を図るべく、現在の打設量・進捗率・ポンプ車のカウンター数・ミキサー内の残コン数量・打ち上がり図(見える化)・天端の打設数量・生コンの追加注文数量などをリアルタイムに自動表示する「覆工伝言板(モニター画面)」の開発が進行中です。お問い合わせ先 : 土木事業本部 施工支援部 03-5276-51641212■■■■■■■■■■:20「覆工マルチⅡ工法」の出来映え「覆工マルチⅡ工法」配管図※図の配管をセントル10.5m間に2カ所装備「覆工マルチⅡ工法」の天端打設状況天端最頂部まで打ち上げる天端最頂部打ち上がり図覆工伝言板どんな技術?NATM覆工コンクリート打設の品質・出来映えを向上させる前田建設の技術単語帳 「覆工マルチⅡ工法」
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