VIVOVA VOL.115 2022 SUMMER
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次の人生の選択休養期間で考えた──リオデジャネイロオリンピックのあと、一時的に休養を取られました。その理由は?──休養の期間は萩野さんにとってどういう時間だったのでしょうか。──東京2020オリンピックでは個人メドレーで入賞され、その後に引退を発表されました。引退を決断するのに時間はかかりましたか?──最近は栃木に行くことはありますか?全を期して臨みました。勝ったからにはこの先も勝たなければという2つの気持ちが湧き上がってきました。い気持ちがあったのですが、同時に、思うように動かない体に対するいらだちや、つらさもありました。それまでもケガをして万全ではなくなった肘とだましだまし付き合ってきていたのですが、自分が思っていた以上によくなかったのだと思います。をしないという選択は、技術的に成長するチャンスを手放すということでもあるので、競技にとって基本的にはプラスにはなりません。しかし、それをわかった上で僕はそういう人生の選択をするタイミングにあったのだと思っています。「人生は水泳が全てではない」という気持ちも生まれてきていました。金メダルを取ったあとは、ホッとした気持ちと、東京オリンピックを控えており、当然出場した水泳を休む、つまり練習人生で初めて「明日何しようかな」と考えることができる時間でした。いろいろな所に行きましたし、いろいろ考えました。自分にとっての人生のタイミングを計る、新しい物差しを手に入れる時間になったと考えています。僕のこの先の人生を考える上で、大きなものになったと思います。時間はかかりませんでした。現在は大学院に入り、「スポーツ人類学」を学んでいます。分かりやすく言えば、「スポーツをいろいろな観点で見てみる」学問です。これを研究しようとでも、人生の選択の結果はすぐに答え       が出るものではありません。みんなそうですが、思った理由は、現役のときからことあるごとに浮かんできていた「人はなぜ泳ぐのか」という漠然とした疑問に、あらためてたどり着いたからです。生後6カ月から泳ぎ始め、水泳と向き合いながら現在に至る僕が選んだ今の選択が、この疑問について考えてみることなのだと思っています。か、何を得られるのかということことだと思います。ろから走ると言われていた路面電車(LRT)がようやく見られそうなので(笑)、楽しみにしています。さまざまな経験をして選択をしながら次の一歩を選び、それが自分にとってどういう意味があるのは時間が経ってから分かってくる先日、ちょうど仕事で行きました。これから宇都宮駅前が変わるそうですね。特に、僕が中学生のこ萩野公介さんのサイン入り色紙を5名の方にプレゼントします。■ご応募は「VIVOVA115号 読者アンケート」にご感想をご記入の上、プレゼント応募欄にチェックして、FAX送信してください。■当選の発表は、プレゼントの発送をもってかえさせていただきます。■締め切りは、2022年9月15日到着分までとさせていただきます。ふるってご応募ください。o4ive ActKOSUKE HAGINOInterview「笑う門には福来る!」というお言葉をいただきました。「皆さん、ちゃんと笑ってますか?」と、萩野さんからの人生のアドバイスです。読者プレゼントPresent

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