VIVOVA VOL.122 2024 SPRING
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国スポ・障スポの競技施設可動する壁と床を備えるプール草津市立プールは、「わたSHIGA輝く国スポ・障スポ2025」の水泳競技の会場として、建設が進められています。加えて、大会後の利活用を含めた、「スポーツ環境の充実」「新たなにぎわいの創出」「スポーツ健康づくりの推進」を実現するための施設として位置付けられています。 また、彦根市には県の飛込競技用の施設があったのですが老朽化しており、取り壊しが決まっていました。その代替施設を県が共同事業として募っており、そこに草津市が手を挙げさせてもらったという背景もありました。今回は、建設だけでなく、設計     ワイミットから施工、その後の維持管理までを含めて、市からP※FI事業として総合的に発注しています。市で用地を確保し、そのすべてを前田建設さんが代表企業となるSPC(特別目的会社)の草津シティプールPFIサービス(株)に依頼するという形を採っています。草津市立プールは、最大水深3mの50mプール、25mプール、飛込競技用の温水プール3面を備えた施設です。通年利用可能な屋内飛込プールとしては西日本で唯一のものです。また、国内最大規模の飛込競技用の屋内練習場(ドライランド)のほか、トレーニングルームやヨガなどのプログラムが行えるオープンデッキ、2つのスタジオなどが併設されます。これだけ大きな施設となるので、大会後の運用についても重視しました。競技向けの施設としての機能を備える一方で、地域の人をはじめ、年配の方などにも楽しめる空間となるように配慮しています。公式競技が実施できると同時に、例えば、地元の高齢者の方が、手軽に水中ウォーキングなどに利用できるような施設を目指したいと考えたのです。に分かれており、それぞれ水深を変更できる可動床が備わっています。中央部には可動壁を設置し、せり上がることで、2つの25mプールに分割可能です。メインのことで、まさに「スポーツ健康づくりの推進」に適した施設になると思います。発注時点では、飛込兼用屋内する点と、50mプールの可動床・可動壁を設置する仕様でお願いしました。それに対して今回ご提案いただいたのは、25mプールの併設でした。仮に競技で50mプールが占有される場合でも、空間が仕切られた25mプールは一般利用可能です。これによって、大会利用と一般利用が両立できます。 草津市立プールは、最寄りのJR草津駅や市の中心街からも近いので利便性が高く、その意味でも大会誘致の面で有利な施設です。さらに周辺には運動公園や体育館を備えるYMITアリーナがあり、それらと合わせて、スポーツを軸とした新たなにぎわいをもたらしてくれると期待しています。選手も一般の方も利用できる屋内プールが街に「にぎわい」をもたらしてくれます屋内2階から50mプールを望む屋内2階階から50から50mプールを望むむを望む屋内2階から50mプールを望む50mプール(完成予想図)飛込プール(完成予想図)飛込競技用屋内練習場 : ドライランド(完成予想図)2階トレーニングルーム・オープンデッキ(完成予想図)2階スタジオ(完成予想図)2階スタジオ(完成予想図)滋賀県草津市建設部 プール整備事業推進室副係長 小西正樹氏o725mプールと50mプールを設置50mプールも一般利用可能にする50mプールは全体が4グリッド※PFI(Private Finance Initiative:プライベート・ファイナンス・イニシアティブ):公共施設等の建設、維持管理、運営等を民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用して行う手法。

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