モビリティ、アパレル、そして建設の異業種コラボ「未来の百貨店」。
そんな夢の企画を実現させた各社の担当者に、製作過程や参加の意義などについてお聞きました。
果たして「未来の百貨店」とは?真剣な言葉の数々にその理想像が見えてきます。
50年後の百貨店の買い物は、どのように進化しているのでしょう?
柔軟な企画力に定評のある「前田建設ファンタジー営業部」プロデュースにより、複数の企業から「未来の百貨店」をテーマに、夢のある提案をいただきました。
本プロジェクトは、未来の百貨店のあるべき姿を、百貨店自身でなく、異業種クリエイターが創造するユニークな試みであり、その意味では近年話題になっているオープンイノベーションの適用事例と言えるかもしれません。
未来の百貨店を自由に創造した「わくわく」「驚き」の買い物シーンとそこに至るクリエイターの思いをお楽しみください。
現在の仕事は、業種は圧倒的に自動車関係が多く、よりデザインに寄った仕事とより量産に近い仕事の2つに分けられます。自動車メーカーにはデザインを担当する部署があり、次世代の新しい車両を開発する際にはそのデザインが核となります。デザイナーは手描きのスケッチやコンピュータグラフィックスといった方法で頭の中にあるアイデアを表現するわけですが、車の最終的なプロダクトは立体なので、そういったものだけではデザインの善し悪しを評価できません。そこで立体の原型モデルを作ることが私たちの仕事となります。スケッチやデータを元に平面のデザインを立体にしていく。クライアントのデザイナーと我が社に所属するモデラーと呼ばれる職人が、同じプロジェクトの中でひとつのチームとしてコミュニケーションを取りながら、立体モデルを作っていくことになります。
クライアントに完成したものを納品する際は、担当者の顔つきや表情を見ればすぐに評価が分かります。初めて完成品を見たときの表情は、言葉より先に出てくるもの。いつの時代でも新しいものは数多く出てきます。そんな中でも色々な業種の共通言語であるデザインとモノづくりの力は無限大で、人々に感動を与えられると自負しています。そこで感じられる驚きや感動を、これからも大事にしていきたいですね。
自動車&モビリティの先行デザインを得意とするフィアロコーポレーション。
商品輸送だけでなく売場機能も車(トレーラー)に持たせ、時・場所・顧客に合わせ柔軟に変化する百貨店とした。
売場機能を有するトレーラーと、それらを複数駐車可能な超大型立体駐車場を組み合わせた、未来の百貨店の姿。これにより売場のレイアウト変更や入れ替えがタイムリーに行なえ、お客様に対し、常に新鮮かつ便利な買い物を提供する。複数のトレーラーを外周路にて微速運転させることで、まるで回転寿司のように座ったお客様に次々と商品オファーを行なう「テレビショッピング<ライブ版>」の実施も可能な設計である。
現状の自家用車運送用トレーラー(2階建て方式)と同程度の大きさ、かつ店舗営業時には屋根と側面を大きく上方へスライドさせる設計となっている。
未来であるため、動力は排出ガスゼロ、運転は自動(全方位歩行者衝突防止機能)を想定しており、それが建築との大胆な融合を可能にしている。一方、駐車スペースさえあればどこでも営業可能なため、百貨店営業終了後の街角におけるブランドショップ、郊外での地域物産展、運動公園でのキャンペーン&アンテナショップといった多様な展開も実現できる。
外周路に囲まれた建物中央部から見る景色は、トレーラーと建築が一体的に、例えばトレーラー前後が柱に隠れるデザインとなっているため、明るく高級な百貨店イメージが演出される。野菜や鮮魚売場のトレーラーは日に何度も産地とのシャトル運転を行い、様々な場所の畑や海を切り取ったままの鮮度で、お客様に商品を提供することができる。
あるいはご希望のお客様には売場に「ご乗車」いただくことで、工場/生産現場見学ツアーご招待することも可能である。
※作品説明文章はファンタジー営業部
■フィアロコーポレーション
http://www.phiaro.jp