前田JVは、北海道新幹線新青森起点145km454m~147km360m間、延長1906mの飯田高架橋工区を、2009年に受注し、2010年3月に着工。新函館(仮称)方を西工区、新青森方を東工区とし、2工区に分けて施工している。 ラーメン高架橋の柱342本の施工には、10~25回の転用が可能な高性能合板を使用したユニット式型枠システムを採用し、省力化・効率化を実現。また、施工の際はアクリル板の型枠を使用して、コンクリートの変化を観察し、混和剤と打設の際に使用するバイブレーターの種類とそのかけ方に工夫をして、高品質を確保した。 29連のラーメン高架橋それぞれの長さは、高架橋下の道路や水路の状況に応じて30~60mあり、ここでは柱を施工し、埋め戻したあと、支保工を建て込み、上部工スラブの型枠、鉄筋、コンクリート打設の順で施工している。 |
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新幹線飯田作業所
松野 淳也 2009年入社 神奈川県出身 |
大きなものを造りたいと思い入社し、東北支店で2カ月間の研修を受けたあと、占冠トンネル工事を経てこの現場に赴任。先輩から指導を受けながら測量や出来高検査などに取り組んでいます。今の課題はスムーズに立会いをまわすこと。そのために、まず鉄筋の被りに狂いがないようチェックし、コンクリート打設の際は継ぎ目が目立たないよう気をつけています。気候の変化に対応し、特に氷点下の場合は地元の作業員からの情報を参考にして、注意深くコンクリートを養生しました。また、しっかり図面をチェックして、作業員からの質問に的確に答えるようにしています。安全面では、高所作業が多いので足場の安全確保などに注意することも私の仕事です。トンネル工事では外からは坑口しか見えませんが、高架橋は毎日の進捗状況を見ることができるので楽しみです。実際に現場に出て、学生時代に思っていたより細かい作業が多いことに驚きましたが、ものができたときは想像以上にうれしいですよ。 |
新幹線飯田作業所 山内 章寛 2008年入社 岐阜県出身 |
子どものころから土木工事を見て「ああいう仕事をしたい」と思い、土木を専攻。入社後、NATMトンネル工事で発破と機械を担当し、坑口付けから始まり、工事が進み切羽がどんどん遠くなることにやりがいを感じました。この現場ではコンクリート打設や高架橋・調整桁・PC橋を担当。現在はこの工区で唯一のPC橋梁を施工中です。私はPC橋の施工は初めてなので、協力会社とともに管理の仕方を研究しています。PC鋼材の緊張と伸びを測定したグラフを見て正常か異常かを判断することが難しいのですが、文献から得た知識を実務に活かし判断力を高めたことで、上手く施工ができました。コンクリート打設とPC鋼材の緊張が終わり、支保工を解体してPC橋が姿を現したとき、隣接工区の方から「うまくできたね」と声をかけてもらいました。この工区は進捗が一番早いので、工事のスタンダードを作っていることを実感し、工期にも仕上がりにも自信を持てるものを造りたいと思っています。 |
新幹線飯田作業所 杉本 治暁 1994年入社 北海道出身 |
山手線大崎駅ホーム改良工事、中央線の高架化工事などの鉄道工事に携わり、2010年4月にこの現場に赴任。監理技術者として工程作成管理や施工管理全般を担当しています。ほぼ一斉に複数の工区が発注されたことにより、作業員や資材の不足が心配されました。しかし、この工区は一番早く工事を進めたため早めに人員や材料を手配できました。北海道の冬は寒さが厳しいのですが、工期を守るために施工しています。外気は氷点下でもコンクリート内部は15℃を保てるよう、コンクリートを打設したあとエアキャップシートとシートで覆い、ヒーターを焚いて保温し養生します。また、橋脚にはL字型ユニット式型枠を採用してスピーディに型枠を組み立て、コンクリート打設の際はL字型ユニット型枠にアクリル板を貼ってコンクリート内部の状況を把握し、技術研究所からのアドバイスも受けて施工に工夫をし、高品質を確保しました。私は北海道出身なので、このビッグプロジェクトに携われたことを家族も喜んでいます。 |
新幹線飯田作業所 三橋秀世 1990年入社 北海道出身 |
入社以来、山岳土木を主として八汐ダム、新東名高速道路、占冠トンネル等の工事を経て、この現場に赴任。副所長として工事全般を統括し、発注者との折衝や設計変更業務、渉外業務を主として行っています。関係機関でもある、七飯町、北斗市には毎月工事進捗状況の説明を行い円滑に工事が進むよう努めています。工事着手前に地権者と交渉し約2万m2の農地一時転用申請を行い借用し、工事用道路や施工ヤードに使用出来た事が工期短縮に繋がったと思います。地元の方への対応としては、田植えや収穫などの農繁期には、農作業を妨げずに車両が通行できるように工程を調整。施工面では原価低減、効率よく施工する為に資材の流用計画を作業所全体で考えています。安全面に関しても5~8mの高所作業を伴うので作業員の安全意識の高揚に努めています。子供の頃からの夢である、北海道新幹線の工事に従事する事ができ、地元が活性化し、多くの皆様に喜んで頂ける事が最高の喜びです。 |
新幹線飯田高架橋作業所 所長 向地 浩一 |
チームワークを大切にして、100年使える高架橋を建設しています。 現場で一番大事にしていることはチームワークです。職員も作業員も一人ひとりを認め合い、全員が同じ気持ちで協力し、同じ歩みをすることを大切にしています。 |