社員・グループ企業の社会貢献活動

社員・グループ企業の社会貢献活動

方針・考え方

当社では、ボランティア活動とは「社員が会社という組織を離れ、個人として社会や地域との接点を持てる機会」というだけでなく、ともに参加した社員同士が、役職や年齢、性別を超えた立場で同じ目的に向けて活動することで、新たな人間関係を築き、視野が広がる貴重な場だと考えています。また、そこで得た経験が、業務に新たな視点や価値観をもたらすとも考えています。
このページでは、社員や作業所、グループ企業などが実際に行った社会貢献活動の事例をご報告いたします。

社会貢献活動の取り組みと実績

建設業の特徴の一つに、「世界各地に事務所を構え、地域に密着して仕事をする」ということが挙げられます。当社は地域住民の一人、企業市民の一員であるという意識を持ち、作業所やグループ、個人などが自発的に社会貢献活動を行っています。特に施工現場では少なからず地域に影響を与えてしまうこともあり、地域住民との良好なコミュニケーションをめざしています。具体的には、地域行事の準備や参加、近隣清掃の実施により地域の一員としての役割を果たし、現場見学会の開催や工事新聞の発行により、工事に対する興味や理解を深めてもらう機会を提供しています。また災害時には、迅速な復旧活動やその支援を行っています。

これらの活動は、各支店・作業所からデータベースに登録し、イントラネットを通じて全社で情報を共有しています。なかでも特に優れた活動は、「社会・地域貢献活動奨励賞」として表彰し、さらに活動が活発化するように取り組んでいます。

地域とのコミュニケーション:【KPI】社会・地域貢献活動の取り組み

実績

工事見学会を通じた地域とのコミュニケーション
【九州支店 日田5号トンネル作業所】

  • 11 住み続けられるまちづくりを

本作業所は大分県日田市と中津市を結ぶ地域高規格道路として、県が事業主体となって整備を進める中津日田道路の一部である藤山トンネルを施工しています。
これまでに多数の工事見学会を開催し、参加者は延べ1300人に上ります。見学会の中では防水シートへのお絵描きやドローン操作実演会、建設機械を操作してもらうなど、工夫を凝らしたイベントを実施することで、建設業の魅力を伝えることに貢献しました。この活動はメディアに取り上げられるなど、地域をはじめとしたステークホルダーの皆様から高い評価をいただきました。その他、地域のイベントへの参加やインターンシップ受け入れにも積極的に参画しています。
このようなかかわりを通じて、作業所・建設業界への理解を深めてもらうことを励みに、地域貢献活動に取り組んでいます。

見学会での防水シートへのお絵描き
見学会での防水シートへのお絵描き

【北海道支店 藻岩リプレース作業所】

  • 11 住み続けられるまちづくりを

本作業所は、北海道札幌市南区に位置しており、1936年に運転を開始した発電所のリプレース工事を行っています。作業所の社員数が限られている中でも積極的に多岐にわたる活動を実施しており、多数の工事見学会の開催に加えて、近隣の国道での交通安全啓発運動、町内会イベントへの参加・協賛など、地域の方々と継続的なコミュニケーションを大切にしています。
地域住民を対象とした工事見学会では、建設機械を近くで見た子どもたちが目を輝かせて喜んでいました。また、工事の進捗に合わせて定期的に見学会を開催してほしいといった声も寄せられました。
当社は魅力ある地域づくりに貢献する企業となるため、より一層、地域の方々とのコミュニケーションを大切にし、今後も全国各地の作業所でこのような地域に密着した活動を継続していきます。

地域住民を対象とした工事見学会の様子
地域住民を対象とした工事見学会の様子

豪雨災害時に於ける高齢者地区での貢献活動
【東北支店 長者原建築作業所】

  • 11 住み続けられるまちづくりを

山形県小国町にある当社作業所の寄宿舎付近において、2022年8月に国内歴代6位となる1時間149.0ミリの大雨が降りました。降り始めからの雨量は560ミリを超え、この豪雨によって近接する河川が氾濫し、寄宿舎付近一帯が冠水する事態となりました。
豪雨が去った後、近隣住民の皆様と共に地域一帯の堆積土砂の撤去や災害ごみの運搬、住民の方々の水没した車両を車庫から引っ張り出すなど、地域の災害復旧活動を行い、この地域は高齢者が大半ということもあり、住民の方々に大変感謝され、小国町や発注者からも高い評価をいただきました。
作業所はその後竣工を迎えましたが、他の作業所においても近隣住民の方々に寄り添った活動を今後も積極的に続けていきます。

近隣宅土砂清掃状況
近隣宅土砂清掃状況

自治体・発注者目線となって社会的課題の啓蒙、地域のPRに寄与
【東京土木支店 与良川作業所】

  • 11 住み続けられるまちづくりを

本作業所は、栃木県南部の小山市郊外、渡良瀬遊水地にそそぐ与良川において国営農地改良事業の一環として排水機場の新設工事を行っています。長年水害が多発する地域であり、発注者である農林水産省も参画する流域治水プロジェクトにおいては、国、自治体等の行政機関だけでなく積極的な地域住民の参加も必要とされています。
そこで、竣工後の施設運用を担う地域住民の方々に、農地改良事業や流域治水の理解を深めてもらうため、若手土木・事務職員が主体的に現場独自の工事状況情報誌「与良川通信」を着工以来3年間(全39号)毎月発行し、近隣農家や小学校などに戸別訪問し配布しました。工事の現況報告の紹介にはじまり、派生して自治体や農水省の環境教育、農村振興に関する取り組みの紹介や、地域の方からの取材要請を受け地域の郷土文化を取り上げるなど、「持続可能な農村地域の発展」を柱とし、バラエティに富んだ紙面づくりに取り組みました。
当社が長年現場で大切にしてきた地元第一の精神を基にこれからも地域に根差した企業活動を続けてまいります。

水害対策を特集した「与良川通信特別号」 令和4年8月1日発行
水害対策を特集した「与良川通信特別号」 令和4年8月1日発行

園庭の開放感を保つ仮囲いの工夫、そして好評により本設として再設置
【東北支店 YB二本松作業所】

  • 11 住み続けられるまちづくりを

当作業所は保育園が隣接しており、園庭との境となる仮囲いに可愛らしいデザインシートと現場内が覗ける透明板を設置したところ、園児たちが重機やクレーン、高所で働く職人に興味を示し、現場内をよく見ていると好評になりました。

保育園側より工事完成後も残してほしいとの要望を受け、発注者とも協議の上、本設として利用できる仕様へ変更し、下段は園児が絵を書いて遊べるホワイトボード仕様として再設置しました。園庭のイメージが明るくなり、かつ遊び心があると大変喜んでいただくことができました。発注者からも近隣との関係性を良好に保つきっかけとなり高い評価をいただき、当社のみならず発注者と地元の方々の友好関係を深めることができました。これからも近隣の方々に寄り添った活動を模索し続けていきます。

仮囲いを本設化した様子
仮囲いを本設化した様子