コンクリート構造物の調査・診断技術

技術の概要

近年、コンクリート構造物の劣化が顕在化していますが、新規建設投資が減少している現状を考えると、これまでに建設された構造物を適切に維持管理して長期間供用していかざるを得ません。本技術は、リニューアルに対応するため、各種コンクリート構造物の調査技術、余寿命算定技術および補修・補強技術をシステム化したものです。

技術の特徴

コンクリート構造物が受けている劣化の原因を物理的、化学的に調査・分析し、過去のノウハウや各種解析プログラムを用いて現状の把握と将来の劣化予測を行います。その結果をもとに補修の要否や最適な補修方法について評価・診断します。塩害に対する調査・診断システムを例に具体的な診断の流れを右図に示します。現地でのコア採取にはじまり、分析およびその調査結果に基づく将来の塩分浸透解析等を行って、適切な補修計画の立案までをご提案します。

診断手順

塩害以外の主な調査・診断技術を以下に示します。

  • 1.アルカリ骨材反応の調査診断技術
  • 2.覆工等の内部空洞および背面空洞の調査技術
  • 3.鉄筋腐食の調査技術
  • 4.鉄筋位置の調査技術
  • 5.ひび割れ深さの調査技術
  • 6.ソフトコアリングC(+小径コア)による強度、塩分、中性化深さ測定技術
  • 7.下水処理施設等の化学腐食の調査診断技術
塩分浸透解析プログラム

メリット

コンクリート構造物に生じているあらゆる劣化に対して、調査・耐久性診断から補修計画の立案、施工までを一環して迅速に対応することができます。また、補修計画に際しては、当社開発のLCC評価プログラムを用いて、LCCが最小となるような工法を立案することができます。

実績
  1. 1)垂水処理場劣化調査・診断および補修計画
  2. 2)太山寺ボックスカルバート劣化調査・診断

他多数

適用工種
コンクリート構造物一般