技術の概要
CR(Corrosion Resistant)ライニング工法は、下水道シールドトンネルにおいて硫化水素に起因するコンクリート腐食に対して、高い防食性能を有する厚さ1.2mmのプレプルーフシートをセグメント内面に被覆する内面被覆防食工法です。
セグメント製作時にシートをセグメント内面に一体化成形して、現場への搬入と組み立て後に、目地を同様の性能を有する材料で埋めて構築します。
技術の特徴
- 1.下水道事業団「下水道コンクリート構造物の腐食抑制技術及び防食技術マニュアル」のシートライニング工法に関する品質規格「D2種」に定める耐薬品性、透水性、固着性等を満足しています。
- 2.特殊接着層の強力な接着力により、設計上想定される土水圧によるセグメントの変形に対して剥離、破断を生じません。
- 3.セグメント製作時にシートを一体化成形するため、現場作業を省力化できます。
- 4.RCセグメント、コンクリート中詰め鋼製セグメントに適用可能です。

メリット
- 1.厚さ1.2mmのシートでセグメント内面を被覆することにより掘削断面を縮減し、コスト縮減、工期短縮が可能となります。
特記事項
戸田建設(株)、大成建設(株)、西松建設(株)、グレースケミカルズ(株)、(株)湘南合成樹脂製作所と全6社で共同開発
- 外部評価
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(財)下水道新技術推進機構より建設技術審査証明
(下水道技術)取得(H21.03)
- 適用工種
- シールドトンネル(防食の内面被覆が必要な下水道等)
- 関連資料
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- 建設技術審査証明(下水道技術)報告書、リーフレット
- セグメント製造時に防食シートを一体化/「コンクリートテクノ」誌 平成20年11月号(Vol.28, No.11)
- シールドの長寿命化セグメント「CRライニング工法」/「月刊下水道」誌 平成21年3月号
- 備考
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- 内径Φ3,500mmの貯留管で5リング試験施工(H20.10)/他社(戸田建設)現場