技術の概要
「GEO-DIVER(GEOlogical map Drawing system by Intrusive of VERtical drains)」は、プラスチックボードドレーン(PBD)打設機の油圧抵抗をリアルタイムで地盤強度に変換し、地質分布を連続的かつ多次元的に管理・評価するシステムです。本システムで得られる地質分布図は、不等沈下や残留沈下の発生予測、対策工や工期短縮等の検討に利用可能で、高品質で経済性に優れたPBD施工を実現します。
技術の特徴
- 1.PBD施工と同時にリアルタイムで地盤強度を推定
- PBD施工中に計測するPBD打設機の油圧抵抗(オシログラフ)を利用し、リアルタイムで地盤強度(コーン貫入抵抗)に変換します。
- 2.追加の計測設備は不要
- 施工管理として従来から取得していた油圧抵抗(オシログラフ)を有効利用するため、新たに計測機器等を追加設置する必要はありません。このため、PBDの施工を阻害することなく、簡易かつ安価にシステムを導入することが可能です。
- 3.多次元的な地盤情報の取得が可能
- PBDは改良対象とする軟弱地盤内に多数打設されるため、地盤の強度分布・地質分布を連続的かつ多次元的に表示することが可能です。

メリット
- 1.PBD施工の品質管理を実現
- 本システムでは、地盤内の強度分布・地質分布を詳細かつ精度良く取得できるため、不等沈下や残留沈下等の発生が懸念される位置を特定することが可能で、PBD施工時の品質管理が実施できます。
- 2.沈下・変形解析の高度化を実現
- 本システムで取得した地盤の強度分布・地質分布を、沈下計算や安定解析、FEM変形解析等へ直接利用することで、対策工や工期短縮等の検討が高精度で実施できます。

- 実績
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- 1)舞鶴若狭自動車道 三方インターチェンジ工事(H21.4~) NEXCO中日本
- 適用工種
- プラスチックボードドレーン工法、真空圧密工法
- 関連資料
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「プラスチックボードドレーン打設機の油圧抵抗を利用した地質推定手法の開発」
土木学会論文集C、Vol. 67、No.3、pp.358-371、2011
- 備考
- 錦城護謨(株)との共同開発