技術の概要
ダム建設箇所の基礎岩盤の水理構造は非常に複雑で、従来のボーリングとルジオンテストの結果だけでは浸透流解析モデル化やカーテン深度の決定に必要な情報が十分に得られませんでした。「Grout Twin」では人為的な岩盤内の水位変動を起こし、基礎岩盤各層の間隙水圧応答を測定することで水理構造を把握できます。またこの仕組みを用いてグラウチング施工中に遮水性能を確認できます。

技術の特徴
- 基礎岩盤の水理構造を従来の手法よりも綿密かつ正確に把握することができます。
- カーテングラウチング施工中でも事前に遮水性能を把握することができます。
- 本システムにより収集した施工位置(座標)、離隔、施工次数など様々なデータは3次元で一元管理され、クラウド上で共有できます。


メリット
- 従来の手法では分からなかった基礎岩盤各層の水理構造が面的・空間的に把握できるようになることで、より的確かつ効率的なカーテングランチングの設計・施工が可能となります。
- ダムの淡水を待たずに施工中にカーテングラウチングの遮水性能を把握することができるようになるため、適切なグラウチング施工が可能となります。
特記事項
- 実績
- 鵜川ダム本体建設工事(新潟県)
- 適用工種
- 基礎処理工・カーテングラウチング詳細設計(設計深度)