開断面箱桁上部工と
SC橋脚を剛結した橋梁の構築工法
「ハイパーブリッジ工法」

技術の概要

ハイパーブリッジ工法は、開断面鋼箱桁形式の上部構造と躯体表面に高耐久性埋設型枠を配置した鉄骨コンクリート複合構造橋脚を剛結した橋梁の構築工法です。
ハイパーブリッジ工法は、従来工法に比べて、橋脚断面が経済的になるとともに、耐震性および耐久性に優れた橋梁を構築することができます。

技術の特徴

■開断面箱桁形式の特徴(「リバーブリッジ」、JFEエンジニアリング)

上部構造の構造高を従来の桁橋に比べ抑制できるため、道路立体交差に適用した場合のアプローチ部の延長を短縮することが可能であります。また、構造物としての表面積や凹凸が一般的な鋼橋と比較して少なく、塗り替えに要する費用が低減されるため、維持管理性が向上します。

■SC構造橋脚の特徴(「REED工法」)

座屈抵抗性の高い突起付きH形鋼を主鋼材に用いるため、高い耐震性を有します。また、躯体表面にSEEDフォームを使用するため、耐久性に優れ、メンテナンスにかかる労力・費用が低減できます。施工面で、ストライプHを用いるため主鋼材本数が減ることや、本体の一部として適用可能なSEEDフォームの使用から、橋脚構築時の急速施工や労力の削減が可能であります。

■剛結構造の特徴

ラーメン構造であり、橋脚と桁の構造全体系で挙動するため、耐震性が向上し、橋脚基部に作用する曲げモーメントが減少し、部材断面の縮小、鋼材量の低減を図ることができます。支承部分に関して、落橋に対して安全であり、落橋防止装置が省略できるとともに、支承構造が不要であり、メンテナンスにかかる労力・費用が削減できます。

技術の特徴

メリット

品質(Q):構造高は、支間長比1/30〜1/40に抑えることが可能です。これにより、立体交差施工延長を最大15%短縮可能です。

コスト(C):
【初期建設コスト】一般橋梁と同程度
【維持管理コスト】塗り替え費用と支承の取り替え費用の削減。

工期(D):従来の1/4〜1/5(「RELIEF工法」による立体交差工事全体)

※RELIEF工法:ハイパーブリッジ工法による橋梁部に加え、基礎工、盛土工を含む、立体交差工事の施工法

外部評価
「ハイパーHジョイント」H20.12 先端建設技術・技術審査証明(財)先端建設技術センター
適用工種
道路立体交差橋梁、一般橋梁
関連資料
「ハイパーブリッジを用いた短期間立体交差施工法(リリーフ工法)」/「建設機械」誌、【特集】最新の立体交差急速施工技術、2005.12
備考
本工法は、JFEエンジニアリング(旧 川鉄橋梁鉄構)と共同開発した工法です。