ICT土工管理システム

技術の概要

ICT土工管理システムは、GPSや無線LANなどのICT(情報通信技術)を活用することで、ブルドーザの丁張レス施工や振動ローラのリアルタイム締固め管理などを行い、大規模土工の効率化・高品質化を図るシステムです。

技術の特徴

1.ブルドーザのガイダンスシステム
■ブルドーザの排土板には高さ・傾きを感知するセンサーが搭載されており、オペレータは運転席のモニター上で排土板位置を設計図面に照らし合わせながら、丁張がなくとも、所定の撒き出し厚で確実に敷均し作業が行えます。
2.GPSと加速度応答による振動ローラのリアルタイム締固め管理システム

■振動ローラはGPSを搭載し、走行軌跡から現在の締固め回数をメッシュ状に色分けして運転席のモニターに表示します。オペレータはこれを見ながら、所要の締固め回数を踏み残しすることなく確実に施工します。

■振動ローラは、転圧中の加速度応答値から地盤の締固め程度を自動判定する「αシステム」を搭載しており、施工面全体の地盤品質をリアルタイムかつ面的に評価します。

3.3D-CADによる統合DBシステム
■振動ローラの締固め回数情報、「αシステム」による地盤品質情報は、無線LANを介して統合データベースに格納されます。3D-CAD上に登録されたこれらの3次元情報は、任意の平面・断面でコンター表示するとともに、帳票類として出力できます。
ブルドーザのガイダンスシステム、GPSと加速度応答による振動ローラのリアルタイム締固め管理システム、3D-CADによる統合DBシステム

メリット

  • 1.丁張レス、スムーズな重機動作による「施工スピードの向上」
  • 2.確実な敷均し・転圧施工による「品質管理の高精度化」
  • 3.3次元統合DBシステムによる「盛土品質情報の見える化とトレーサビリティの実現」
  • 4.丁張設置の省略、現場品質の自動計測による「現場作業の安全性向上」
NETIS登録No.
KT-050054-V
適用工種
盛土工事全般(道路・鉄道盛土、フィルダム、宅地造成、河川堤防など)
備考
αシステム(NETIS No.KT-050054-V)は、(株)大林組殿との共同開発技術です。