技術の概要
地震荷重評価システムは、過去の地震記録や活断層情報などからなる地震DBをもとに検討地点の地震ハザード*1)を評価し影響度の高い地震を想定する「地震危険度評価システム」*2)と、長周期帯域に対しては理論的方法を、短周期帯域に対しては半経験的方法を適用し、両者を足し合わせることで広帯域の地震動を作成する「設計用入力地震動評価システム」で構成されています。
*1) ある期間にある確率で起きる地震の強さ
*2) MoDUS-SH:(株)モダンエンジニアリングアンドデザイン、前田建設、(株)システムソフトの共同開発
技術の特徴
【地震危険度評価システム】
- 地震源を離散化地震源群として設定し、複数の評価地点に対する確率論的地震ハザード解析を同時に行えます。
- 任意地点の地震ハザード曲線評価はもちろん、単一震源に対する地震動の空間的分布や、任意の地震源マップに対する様々な地震ハザードマップを評価することが可能です。
- 複数の震源の評価地点に与える寄与率の大きさが算定でき、検討地点に影響度の高い地震源を選定することができます。
【設計用入力地震動評価システム】
- 確率論的地震危険度解析により建設地点に大きな影響を与える地震を特定し、その想定断層の広がり、断層のすべり量が大きいところ(アスペリティー)などを考慮して検討地点の設計用入力地震動を作成します。
- これまでの観測記録、地盤構造など情報量に応じて評価手法(①経験的グリーン関数法 ②統計的グリーン関数法③3次元差分法④波数積分法⑤ハイブリッド法)を用意しております。

メリット
【地震危険度評価システム】
- 複数の建設候補地から地震危険度の比較的低い地点の選定ができます。
- 保有施設の耐震化対策の優先順位等の検討に活用できます。
【設計用入力地震動評価システム】
- 長周期帯域に対しては理論的方法を、短周期帯域に対しては半経験的方法を適用し、両者を足し合わせることで広帯域の地震動を作成することができます。
- 実績
- 設計用入力地震動作成:多数、 確率論的危険度解析:多数