技術の概要
コンクリート構造物のリニューアル工事においては、渇水期での施工や構造物の機能停止期間の短縮、自然環境による施工時期の限定等、種々の制約条件により工期短縮を必要とする場合があります。
本工法は、構造物のリニューアル工事にPCa(プレキャスト)埋設型枠を用いることで従来工法よりも短期間での急速施工を可能にする工法です。
技術の特徴
本工法ではステンレスファイバを混入した高耐久性PCa埋設型枠(SEEDフォーム)を用いることで以下に示す特徴を有しています。
- 1.コンクリートの脱型作業の省略、養生期間の短縮が図れ、工期を短縮できます。
- 2.型枠を必要な断面形状に組み立てることや煩雑な配筋作業は工場で行い、ジャストインタイムに現場への搬入ができるため、現場作業の効率化が図れます。
- 3.仕上がり外観が美しく、耐久性も向上します。
メリット
リニューアル工事の工期を従来工法に対して短縮することができます。
- 実績例1:朝日ダムの選択取水設備の場合、渇水期3シーズンでの計画を2シーズンでの施工に短縮しました。
- 実績例2:大鳥発電所の取水口ゲート部の場合、84日での計画を52日での施工に短縮しました。

- 実績
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- 1)大鳥発電所増設工事 J-POWER(H13.7〜H13.10)(取水口ゲート部施工時期)
- 2)朝日発電所選択取水設備取替工事 中部電力(株)(H12.10〜H14.3)
- 3)須川水路橋補強工事 東京電力(株)(H8.9〜H8.12)
- 適用工種
- コンクリート構造物、ダム、水路等
- 関連資料
- 「プレキャスト埋設型枠を用いたダム選択取水設備のリニューアル施工」土木施工、H14.8