品質管理(盛土)
「AtlasX(旧αシステム)」

技術の概要

ダム建設の特にCSGダムやフィルダムでは材料の締固め工程があり、これらの管理は従来の方法では任意に選んだ地点で試験を実施していました。この「AtlasX」は締固め作業と同時に締固め密度測定をリアルタイムで行うことで転圧面全体の締固め情報を面的に管理することができるようになります。

技術の特徴

  • 1.転圧ローラに搭載したセンサーのほか自走式のRIロボットを併用することで従来は測定が困難であった材料も締固めの管理ができるようになりました。
  • 2.従来の品質管理試験では任意の地点のデータしかわかりませんでしたが、当システムを導入することで施工面全体をリアルタイム測定・管理することができます。
  • 3.IoT機器との連携により、他社の技術では測定できない乾燥密度・含水比・飽和度・転圧収れん・圧縮率など多くの情報を面的・統計的に測定できます。
  • 4.転圧ローラは当社開発の自動運転システムを搭載し、測定情報を元に締固め・測定・管理の一連の作業を自動で行うことができます。
  • 5.データはクラウド上で共有され、施工担当者や重機オペレータをはじめ、現場や事務所など人や場所を問わず情報の共有が可能です。

メリット

  • 1.転圧を行いながら同時に測定ができるため、従来の品質管理のように試験のための時間を確保する必要がなく、作業時間の短縮と生産性向上を図れます。
  • 2.施工面全体の締固め状況をリアルタイムに確認できるようになります。
  • 3.クラウド上でのデータの共有と、未転圧箇所や転圧状況を視覚的に表示できるようになり情報の“見える化”を実現します。
  • 4.従来の品質試験では試験の準備に手間がかかり作業も大変でしたが、自動化により合理化・省人化を図ることができます。
AtlasX

特記事項

フィルダムやCSGダムなどの堤体工の締固め作業のほか、ダム工事以外でもローラを用いた転圧作業を行う工程において適用が可能です。

実績
  1. 1)浜松市沿岸舞阪工区防潮堤にて実証試験運転を実施
適用工種
フィルダムの盛立工における転圧工程、台形CSGダムやCSG防潮堤のCSG打設工の転圧工程。
ダム工事以外での土木材料の転圧工程。