技術の概要
土壌汚染対策法により規制される重金属汚染土壌の浄化技術として「土壌洗浄工法(スパイラル・ソイルウォッシャ)」を開発しました。また、油汚染土壌の浄化技術として「ミキシング・ソイルウォッシャ」という洗浄工法を開発し、浄化レベルにより微生物処理工法と組み合わせる浄化技術を開発しました。
技術の特徴
●重金属類汚染土壌の浄化技術「スパイラル・ソイルウォッシャ」
一般的な土木工事で用いられる機械を使用します。サイクロンの分級・摩擦効果を利用するため、サイクロンの段数付与により洗浄効果が向上します。

●油汚染土壌の浄化技術「ミキシング・ソイルウォッシャ」
油汚染土の洗浄(ミキシング・ソイルウォッシャ:MSW工法)は、攪拌+分級+すすぎの3工程で行い、特殊な機械は不要なので、設備費が安価です。MSW工法で所定の浄化レベルに達しないような高濃度油汚染土の場合、先にMSW工法で洗浄し後に微生物処理工法を併用します。

メリット
■重金属類汚染土壌の浄化技術「スパイラル・ソイルウォッシャ」
汚染物質が低減し、環境基準を下回った粗粒分(礫・砂)は、清浄土として再利用できるため、最終処分量が約30〜50%低減します。

■油汚染土壌の浄化技術「ミキシング・ソイルウォッシャ」
ミキシング・ソイルウォッシャで12,000mg/kg程度の油濃度を3,000mg/kg以下に浄化できます。微生物分解工法では、3,000mg/kg程度の油濃度を、12週間で500mg/kg以下に浄化できます。

- 実績
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- 実汚染土(Pb、As、Cd)(100t)による実証施工
- 油槽所跡地の浄化工事(2カ所)
- 適用工種
- 汚染土壌改修
- 関連資料
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「重金属汚染土壌の洗浄処理技術(スパイラル・ソイルウォッシャ)の開発」
電力土木 No.308 pp.124-128 2003.11
- 備考
- スパイラル・ソイルウォッシャ、ミキシング・ソイルウォッシャ+微生物処理は、(株)錢高組、日立造船(株)、東洋建設(株)との共同開発です。