技術の概要
S.Q.C(Super Quality Concrete)は、打設時の締固め作業が不要な自己充てん性と設計基準強度50N/mm2以上の高強度を併せ持つ自己充てん型高強度高耐久コンクリートです。
このコンクリートを使うことによって、100年~300年程度の耐用年数を実現する高品質の構造物の建設が可能となります。
技術の特徴
自己充てん型高強度高耐久コンクリート(S.Q.C)と高強度鉄筋とを併せて使用する構造物(S.Q.C構造物)は高品質で耐久性に富み、ライフサイクルコストの低減が可能となります。
■(1)S.Q.Cの配合例

■(2)高強度鉄筋
軸方向鉄筋には降伏強度が685N/mm2、せん断補強鉄筋(帯鉄筋含む)には降伏強度が785〜1275N/mm2のものを標準として使用します。
メリット
- 1.耐震性能
- S.Q.C構造物は高強度材料を使用するため、耐震性能に優れた構造物となります。
- 2.耐久性能
- 従来の構造物に比べ、中性化抑制効果、遮塩性、耐凍害性に優れており、高い耐久性能を有しています。
- 3.コストの低減
- S.Q.C構造物は断面の縮小によるイニシャルコストだけでなくライフサイクルコストにおいては一層経済的な構造物となります。

- 実績
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- 1)第二名神高速道路栗東橋(下部工)工事(H14.6~H16.1)
- 2)第二名神高速道路栗東橋(PC 上部工)工事(H15.1~H16.7)
- 3)桜蔭学園新築工事(アプローチ部円柱に適用)(H15.5)
- 4)北陸新幹線新黒部保守基地線高架橋工事(H17.10~H18.2)
- NETIS登録No.
- HR-050003-A
- 適用工種
- 橋梁上下部工、PC構造物、RC構造物
- 関連資料
- 自己充てん型高強度高耐久コンクリート構造物・設計施工指針(案)土木学会コンクリートライブラリー105
- 備考
- S.Q.Cは、「S.Q.C構造物開発・普及協会」における共同研究の成果です。