技術の概要
RC造集合住宅では、一般に設備配管用の開口(貫通孔)を大梁に設け、開口位置から大梁端部までを「下がり天井」として設備配管を収納しています。従来技術では柱面から梁せい以上離して開口を設ける必要があるため、「下がり天井」の幅が大きくなり、空間設計の自由度を制約していました。
Z−Mダイヤレン工法は、従来よりも柱に近い位置に開口を設けることができる梁端部開口の補強工法です。本工法の採用により、RC梁としての部材性能を損なわずに梁端部に開口を設けることが可能になり、意匠設計上の自由度が大きくなります。
技術の特徴
- 1.開口部補強は、既製開口補強筋ダイヤレンとコ型補強筋を用います。
- 2.開口部補強により無開口梁と同等の部材性能が確保できます。
- 3.(財)日本建築総合試験所より「建築技術性能証明」を2002年1月に取得しています。

メリット
- 1.「下がり天井」の幅を50cm以上狭められ、室内空間を広くできます。

【適用範囲】
- 1.開口個数:梁材端部につき1個
- 2.開口径:H≦D/4かつH≦300mm
- 3.開口位置:柱面から梁せいDの1/3以上、かつ、梁せい未満
- 4.コンクリート設計基準強度:24N/mm2≦Fc≦54N/mm2
- 5.鉄筋の材種:SD295~SD490、高強度せん断補強筋
- 6.入力せん断力:Q≦0.05・b・D・FcかつQ≦0.15・b・Do・Fc
- 7.開口のへりあき:Do≧D/3かつDo≧200mm

- 実績
- 高層RC集合住宅等へ実績多数あり
- 外部評価
- (財)日本建築総合試験所 建築技術性能証明(H14.1)
- 適用工種
- 一般建築物
- 関連資料
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建築技術性能証明評価概要報告書(性能証明 第01-15号)
(財)日本建築総合試験所 H14年1月
- 備考
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本工法は、(株)錢高組、コーリョー建販(株)との共同開発です。
当社単独の高強度材料対応設計指針(性能証明範囲外)が別途あります。