一柱一本杭工法
「ZTM柱脚杭頭接合工法」

技術の概要

「ZTM柱脚杭頭接合工法」は、鉄骨(CFT)造の低層建物のパイルキャップ、基礎梁を省略することを可能とする工法として開発し、日本建築総合試験所の建築技術性能証明を取得(2008年1月8日)しています。杭頭部の補強、および1階の柱・梁、杭のサイズアップ等が必要となりますが、基礎梁省略による建設コストの削減および工期低減が可能となり、基礎構造の合理化が図れます。

技術の特徴

  • 鉄骨造またはCFT造の大型ショッピングセンター、低層の倉庫や工場など、長期鉛直荷重に比べて設計用水平荷重が比較的小さな建物に適した工法です。
  • 建物外周およびコア回りなど一部の基礎梁は必要となります。
  • 鉄骨柱と既製杭の杭頭部は杭径よりも拡幅された鉄筋コンクリート造接合部で結合されます。
  • 鋼管柱には支圧プレートと呼ばれる3段の鉄板が溶接され、応力伝達に寄与します。
  • 柱−杭切替部のせいを短くするために同部の主筋には定着金物を用いています。
  • 柱と杭の偏芯は、杭径の1/4かつ±100mmまで許容できます。
図1 本工法の適用対象、図2 工法名称および概要

メリット

基礎梁を省略することにより、コストダウン、工期短縮、および掘削土量の低減、型枠・鉄筋量の縮減、環境負荷の軽減に寄与します。従来のパイルキャップに比べ、本工法の柱−杭切替部は、比較的小さなボリュームで収まります。

特記事項

  • 建物荷重により、柱・梁断面ならびに杭のサイズアップが必要となるため、試設計が必要となります。
  • 外壁の収まりを考慮し、建物外周部のみ基礎梁を配置する場合があります。
外部評価
GBRC性能証明 第07-22号(2008年1月8日)
適用工種
工場、倉庫、ショッピングセンター
関連資料

性能証明番号:GBRC性能証明 第07-22号

性能証明発効日:2008年1月8日