技術の概要
「AQUA-FILTER SYSTEM」は、さまざまな工事シーンにて汚してしまった水を、きれいにして自然に戻すための濁水処理システムです。懸濁物質の凝集性能に優れながらも、魚毒性の少ない無機系粉体凝集材を採用し、この凝集材の性能を最大限に発揮できる専用の設備を組み合わせることで、省スペース・省メンテナンスな設備でありながら、工事濁水を水道水並みに清澄化する処理を実現しました。
技術の特徴
【凝集材の特徴】
- 天然鉱物が主原料であり魚毒性が小さい
- 凝集性能が高く使用量は従来品の約半分
- 凝集性能が高く処理水のSSが低下
- 濁水の性状に合せて凝集材を選択可

【設備の特徴】
- 従来設備に比較し1/2以下の設置面積(60t/h級:7L×1.7W×2.4Hm、5.4t)
- ユニット設計のため設置・撤去が容易
- 自動返送設備等が標準仕様

メリット
NATMトンネル掘削工事での工事濁水処理状況を写真-4に示します。1日240~360m3程度生じるSS30~3,000㎎/L、pH12程度の工事排水をSS最小値2.7㎎/L、平均10㎎/L以下に処理しました(写真-3)。

また、海水由来の工事濁水処理をした処理水およびフロックを投入した水槽で、海水魚を1週間飼育しました。飼育状況を写真-4に示します。

特記事項
- 実績
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- 1)尾鈴農業水利事業 切原ダム第二期建設工事/農林水産省九州農政局
- 2)一般国道40号音威子府村物満内トンネル工事/国土交通省北海道開発局旭川開発建設部
- 3)一般国道231号石狩市新雄冬岬トンネル工事/国土交通省北海道開発局札幌開発建設部
他2件
- 適用工種
- 山岳トンネル、ダム、一般土木
- 関連資料
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回転金網ろ過方式の濁水処理工法の開発、前田技術研究所報Vo.52,2013
- 備考
- 特許登録済