現場では、地域環境の保護にも取り組んでいる。工事排水は、三ツ割側坑口に集め、濁水処理して放水している。また、工事エリアにある希少な湧水を涸らさないよう工事中も完成後も、トンネル坑内の湧水をポンプアップし、還元する計画だ。
さらに、トンネル工事は24時間体制のため、三ツ割側坑口に防音ハウスを設置。近隣への騒音・振動・防音対策を講じた。 工事に対する地元の理解を得るためには、地権者を対象にした住民説明会や現場見学会、地元の小中学生や高校生の見学会などを開催。地域住民との対話や交流の機会を持ち、工事への理解を得られるよう努めている。
さらに、季刊「かわらばん」の発行、ホームページの開設、三ツ割の工事現場入口にインフォーメーションセンターを開設し、北山側の屋外には情報掲示板を設置して、情報公開している。
2006年7月26日、下り線が貫通。上り線の貫通は2006年12月の予定である。
北山側の出口付近の20mは超近接トンネルとなる。これほど軟弱な地盤での、導坑なしの超近接トンネルの施工は日本初の試みである。現場職員は、この難しいトンネル工事に果敢に挑戦し、やりがいを感じながら、完成を目指している。
|
|
盛岡北山トンネル作業所
課長 監理技術者
松原 健 |
現場の上には、直上に5軒、近接に2軒の住宅があります。この7軒に毎日連絡に伺い、ご理解いただきました。地元の三ツ割地区・北山地区のみなさんや小中学生、高校生の学生の現場見学会を開催したとき、小学生から「トンネルはなぜ丸いの?」という質問があり、働く車を見て「すごいな!」という声があがりました。待ち望まれたトンネルを造っていることにやりがいを感じ、仕事の難しさを乗り越えています。 |
|
|