側径間の上部工は、PC(プレストレストコンクリート)造である。PC桁は、柱頭部と横梁の間を埋める形で施工した。横梁コンクリートを打設し、橋軸方向トラスを架設したあと、桁コンクリートを構築し、橋脚間の3本の横梁の間の上部工を構築した。コンクリートは、70mの鉛直配管で地上からポンプ圧送し、クレーンをほかの作業に使えるようにして、作業効率を高めた。
コンクリート桁構築完了後、上り線・下り線の軸力が均等になるようバランスをとりながら、プレストレスト工を行った。このとき、桁の変異を吸収させるために仮設支柱と横梁の間に積層ゴム支承を設置し、その下に砂ジャッキを設置した。これは、仮設支保工の解体を容易にするための工夫である。
 |
ストーンカッターズ橋 技術部
エンジニアリングマネージャー(技術課長)
山根 薫
|
前田建設は香港で「青衣北大橋」と「カプスイモン大橋」を建設しました。この現場にはその経験が生きています。とは言うものの、「カプスイモン大橋」を建設したのは1992~97年。それから約10年を経て、ここでは品質も安全性もより高いレベルを要求されています。
この現場では、コンクリート系の技術者として側径間仮設支保工を開発し、約2年間、技術を担当しながら現場をサポートしました。コンクリート系の仕事が完了してからは、鋼桁のセグメントの形状管理を担当し、品質管理を徹底しています。さらに技術を磨き、今後の仕事に役立てたいと考えています。 |
|
|
 |
プレキャストブロック支保工のメリット
1.架設工および撤去工が簡易にできる
2.現場での接合作業を削減し、
品質を保つことができる
3.製作する仮設備材の数量を最小限に
抑えることができる |
|
汲水門(カプスイモン)大橋・
馬灣(マーワン)高架橋
施工:前田JV
竣工:1997年
発注者:香港政庁1997年、優れた特色
を有する橋梁に与えられる土木学会田中
賞を受賞。 |
|