一般国道231号石狩市新雄冬岬
トンネル工事#1

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住田町の木材と匠の技を活かし、ワンストップサービス、環境への配慮、災害時の後方支援拠点を柱とした、木造公共施設のモデルとなる新庁舎を建設しています。

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海岸沿い急峻な岩壁

掘削が進む海岸沿いの地山の急峻な岩壁は硬岩地山であるにもかかわらず、表面は長年の気候風雨で崩れやすく、
岩壁の変状の危険性を回避するため、掘削は機械掘削で行われている。

 

■雄冬防災事業計画について

 一般国道231号は、札幌市を起点に、石狩市を経由して留萌市に至る総延長約129㎞の主要幹線道路です。この国道は、これまで落石や雪崩、越波などの災害による通行止めが頻発するなど、特殊通行規制区間として防災上の課題を抱えていました。
 北海道開発局ではその課題解消を目的として、石狩市厚田区安瀬を起点に、石狩市浜益区雄冬を終点とする延長11.6㎞に及ぶ道路防災事業を計画。この雄冬防災事業を完遂することによって、国道の安全性が大幅に向上することが期待されています。
さらに、石狩地方北部の高次医療施設への搬送経路となるこの国道は、安定した交通の確保が望まれます。ところがこれまでは、特殊通行規制区間で通行止めになった場合、国道451号などが迂回ルートとなり、緊急時であっても距離にして約1.6倍(約56分)もの迂回を強いられてきました。
 今回の防災事業を整備することによって、輸送ロスが解消されることが見込まれています。

 

■安全第一を旗印として

 この雄冬防災事業の一環として、11.6㎞の防災事業区間の浜益工区における(仮称)新雄冬岬トンネルの新設と、既設のガマタトンネルと雄冬岬トンネルの拡幅3か所(非常駐車帯の確保)を含む4.8㎞の工事を発注しました。
 入札に参加された事業者に対する要望は、既設トンネルと新設トンネルの接点となる2つの分岐部を、安全を担保しながら、一般車両への通行の負担を極力軽減して施工を行うための技術提案などがありました。
 その結果、総合評価方式の入札を経て、前田・荒井JVに決まりました。
 通常であれば、トンネル掘削作業には発破を使用したはずですが、海岸沿いの急峻な岩壁の崩落や落石の危険性があるため、既存道路に影響を与える要素を回避し安全第一で工事を進めるようお願いしました。
 この要望に対して、国内でも数少ない、大型自由断面掘削機械を投入するなど、幾多の条件を克服し、順調に施工を進めていただき、安心して工事をお任せできています。

 

■前田建設のリーダーシップに期待

 新設トンネルの貫通後には、舗装工事や電気設備、消火設備工事などが予定されています。そしてこの(仮称)新雄冬岬トンネルが開通すれば、雄冬防災事業はほぼ終わりに近づくことになります。  これからも前田建設が今まで通りにリーダーシップを発揮していただき、関連工事や地元業者との工程調整が滞りなく行われ、事故なく無事完成を迎えられることを期待しています。

※特殊通行規制区間:大雨や台風による土砂崩れや落石等のおそれのある箇所について、道路を利用する方々の安全を確保のために、予め設定している規制実施基準に基づき通行規制を実施する区間

岩手県 住田町 
町長 多田 欣一氏

北海道開発局 札幌開発建設部
滝川道路事務所 所長

北田 公三氏

 

 

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北海道開発局 札幌開発建設部
滝川道路事務所 副所長

榎木 利弘氏

 

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北海道開発局 札幌開発建設部
滝川道路事務所 工務課

平森 誠氏

 

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