碑文谷ショッピングセンター
耐震補強工事・リノベーション工事#1



■都内有数の好立地
現在、イオングループの新業態「イオンスタイル」へのリノベーション工事が進んでいる旧ダイエー碑文谷店。
ここはJ-REITのユナイテッド・アーバン投資法人が120を超えて保有する物件の中で、フラッグシップとしての位置付けであり、ジャパン・リート・アドバイザーズ株式会社(以下JRA)が2003年より運用してきました。
そのロケーションは、都市型商業でありながら郊外型の規模を有する極めて大型の施設。なおかつ周辺には高級住宅地が広がる、都内有数の好立地です。碑文谷のみならず、目黒、世田谷エリアで、今後これだけ大規模な工事が行われることはまずないでしょう。
■エリアに相応しい商空間へ
工事は、躯体も含めて建物の大半を再利用。地域の皆さまが使いやすく、この先40年、50年にわたって愛され、使い続けられる商業施設への再構築を行います。
また、エリアに相応しい商空間をつくりあげることがこの事業の第一の目的ですが、築40年を越える建物がベースとなるため、天井高が低く凹凸があるなど、リノベーションならではの規制の中でギリギリのせめぎ合いがありました。
そのような条件のもと、天高を3.3mにして空間にゆとりを持たせたり、従来はバリアフリーでなかったフロア部分やトイレ動線の段差をなくしてバリアフリー化を実現。さらに建築的な部分のみならず、設備や外装も一新させるなどして、訪れる方々がこれまで以上に快適に利用いただける空間づくりを行っています。
■前田建設なら信頼できる
今回のリノベーションは3社のプランコンペを実施した結果、圧倒的な差で前田建設さんにお願いすることを決めました。まず際立っていたのが、他社とのやる気の違いです。企画書の緻密さもさることながら、プレゼン能力も、お越しいただいたメンバーについても然りです。したがって我々は、プレゼンの段階から組織力と仕事に向かう姿勢が他社とは違うレベルにあることを感じ取っており、パートナーとして組むに相応しい会社だと思いました。
また側面的には、JRAのスポンサーである丸紅と前田建設さんとの長年にわたる深い関わりが背景にあります。そうした人的な繋がりも含め、確かな信頼関係があったのもポイントでした。
■前田建設の仕事ぶり
基本構想については、我々JRAと山下PMCさんとで練り上げ、それに対して前田建設さんの技術提案をうかがう形で進めました。
実施プランに入ると現場に足を運ぶ回数も増え、その都度プラン変更すべき点が顕在化しました。
我々は前田建設さんに「ここをこうしたい」とリクエストを出し、それを受け、問題解決していく前田建設さんは大変だったと思います。
意匠、構造、設備の各設計担当の方たちは相当ご苦労されたのではないでしょうか。もちろん設計の方だけでなく、現場の施工管理、現場の作業員さん含め、皆さん本当によくやってくださっていると強く感じています。
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ジャパン・リート・アドバイザーズ 株式会社 取締役 チーフ・インベストメント・オフィサー
臥雲 敬昌氏
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ジャパン・リート・アドバイザーズ 株式会社 資産運用本部 本部長兼CIO付部長
馬躰 純一氏
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ジャパン・リート・アドバイザーズ 株式会社 アセット・マネジメント・第3チーム 部長
田中 直樹氏
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ジャパン・リート・アドバイザーズ 株式会社 アセット・マネジメント・第3チーム シニアマネージャー
森田 貴之氏
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課題解決型のコミュニケーションを共有
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株式会社
山下ピー・エム・コンサルタンツ
事業管理本部 本部長
松浦 裕氏
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リノベーション工事は改修範囲の取り決めの判断が難しく、投資対効果の中での着地点を見出すことが肝心です。山下PMCでは、技術提案、品質管理やコスト管理など、事業運営のスムーズ化を図るオーナー様の『施設参謀』という立場でこのプロジェクトに参加しています。今回の工事は、耐震工事から施設インフラの刷新、外装や屋上にも着手し、さらにはテナント様の内装工事までの改修です。しかも短工期というオーダーですので、施工の工程管理については、かなり厳しいものがあったと思います。そうした中で前田建設さんの機動力には目を見張るものがあります。施工段階においては、図面上には顕在化していなかった幾多の問題点があぶり出されましたが、現場を見ながら都度、施工計画の見直しをスピーディーに展開されています。設計・施工段階の多くの課題に対して、「どうすれば実現できるか」という課題解決型コミュニケーションを前田建設さんと共有し、スムーズな施工が実現しました。
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