技術の概要
コンクリートを始めとする建設材料の製造には、練り混ぜ工程を必要とする場合が多くあり、高効率なミキサが求められています。また、コンクリートの輸送中に生じる材料分離を解消することは、均一な構造体の構築が求められるコンクリート工事では必須条件ともいえます。このようなニーズを背景に開発されたM-Yミキサは、投入材料に対して“重ね”と“延ばし”操作を繰り返すことで、材料の分散・練り混ぜを行うことが可能な簡便な練り混ぜ装置です。さらに、この機構を利用すれば、この装置はコンクリート等の混合材料の運搬に伴う分離解消に寄与できる装置として活用することもできます。
技術の特徴
- 1.M-Yミキサは、混練ユニットを接続しただけのミキサです。投入された材料はユニット間を移動するごとに、圧延と重ねの2つの作用を受けて練り混ぜられます。
- 2.練り混ぜる材料の性質や要求品質に応じて、M-Yミキサのサイズや個数を任意に組合せることができます。
- 3.通常では材料分離を起こす高低差のある鉛直配管を用いてコンクリートを打設する場合、鉛直配管の下端にM-Yミキサを装着するだけで落下に伴うコンクリートの分離を解消することができます。
メリット
- 1.ダム工事で使用されるコンクリートやCSG、再生コンクリートなどの連続製造プラントでは、現地の地形の高低差を利用することで重力を利用した材料の練り混ぜが可能であり、省エネ型のシステムを構築することができます。
- 2.フライアッシュのスラリーや流動化処理土の練り混ぜ、あるいは粉体同志の混合等様々なミキシングプラントに対して、簡易な練り混ぜ装置を提供することができます。
- 3.打設時の材料分離が防止されるため、均一な構造体を構築する事ができます。

- 実績
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- 1)ダム用コンクリートプラントでの採用(宮ノ川ダム、三室川ダム、木戸ダム)
- 2)CSGの製造システムでの採用(宇奈月ダム、徳山ダム、滝沢ダム、大保脇ダム)
- 3)再生コンクリートプラント(東京電力生坂発電所、東京電力水内発電所)
- 4)分離防止(三峡ダム、吉原JCT、三ノ輪シールド、飛鳥山幹線、奈多シールド)
- NETIS登録No.
- HR-050021-A
- 適用工種
- 共通技術