躯体工事には、PCaによる積層工法が採用された。PCaは、柱、梁、廊下、床の順で建て込み、コンクリートを打設する。外周部には、工場で外壁のタイルを打ち込み、「柱仕口一体型PCa」を採用し、施工性と建物の品質を高めている。
北棟「ミッドタワー」担当工事長の横内世志友は「PCaは一定の規格で工場生産されるので、現場での作業を極力抑えています。施工サイクル初期段階では試行錯誤の連続でしたが、作業員が習熟したことにより、基準階を1フロア4日で施工できるようになりました」と語った。
構造体の施工のあとを追うように、内装や住宅設備が進んでいる。
設備担当課長の長谷川繁は「配線や配管は工場で加工し、現場での作業を極力少なくするなど、超高層ならではの数多くの工夫をしています」と語った。
各住戸の生ゴミはディスポーザーにより破砕・排出され、地下2階ピットに配置されたディスポーザー排水処理槽で分解・浄化される。この処理槽には、前田建設がコンクリート打設のために開発した「M-Yミキサ」が採用されている。
汚水は1600tの汚水槽に一度貯蓄し、公共下水道の処理能力に対応している。
オール電化となっているため給湯設備にエコキュート、IHクッキングヒーター、電気式浴室換気乾燥機を設けている。
キッチンやユニットバスや洗面化粧台等は、最新鋭の高規格の製品をラインナップしている。 |
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ガラスカーテンウォール
建物の四隅すべてがガラスカーテンウォール。外観のデザインをシャープな印象に仕上げ、内部からはワイドな景色を楽しめる。 |
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地下1階の配管設備 |
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