台北地下鉄松山線CG590A工区
建設工事#1

TOP Report#1 Report#2 Report#3 Report#5 Construction REPORT 35

松山線で最大の工区を安全第一に施工してほしい 臺北市政府捷運工程局 中區工程處 處 長 余 念梓氏

 台北地下鉄松山線CG590A工区の施工について、発注者である臺北市政府捷運工程局 中區工程處 處長 余念梓氏は、次のように語った。
 「台北都会部の地下鉄建設計画は中華民国76年(1987年)から始まり、23年にわたって進めてきました。現在、台北都会部の地下鉄路線のうち、9路線が運営されており、6路線を建設中です。
 松山線は、大手銀行や証券取引所のある金融街を通過する最も重要な路線で、開業後の乗客数は1日あたり20万人にのぼると予測しています。松山線の開業により、現在最も交通量の多い台北駅の交通量をほかの駅に分散させることができ、台北市の交通渋滞を緩和して、環境改善という目的も達成できるでしょう。
 松山線は3工区あり、いずれも日本の建設会社が施工しています。前田建設は今回初めて台北地下鉄の施工に参画し、最大規模の工区でありながら、一番遅く着工したのですが、進捗は一番早く進んでいます。
 前田建設は日本企業で初めて単独施工することになりました。台湾で日本の建設会社が単独で施工することは大変困難なことです。しかし、日本人職員と台湾人スタッフが力を合わせて、その困難を乗り越えてきました。
 前田建設の良いところは、プロフェッショナルであることです。高品質を確保していることは言うまでもなく、安全管理や環境対応にも満足しています。また、高雄地下鉄の建設での経験をこの現場に活かそうとしています。我々は、前田建設の工事への情熱と熱意をしっかりと受け止め、これまでの実績を高く評価しています。
 これから難工事が控えています。今までと同様に、品質最優先と安全第一の原則により施工していただければ、必ず我々発注者の要求を満たし、市民も満足のできる地下鉄を完成させることができるでしょう。我々は同じチームですから、すべての問題にともに立ち向かい、解決していきましょう 。
 今後も台北地下鉄の工事が続きます。外国の建設会社の活躍に期待しているので、前田建設にも力を発揮してもらいたいと思います。心と力を合わせて一緒により良い地下鉄を造り上げましょう」。

台北地下鉄松山線作業所 専任技師 林 志誠 博士

この工区の計画・設計の監督を務めています。前田建設の技術に自信を持って、発注者や設計コンサルタントに説明することも私の仕事です。この難しい現場で、私の専門分野である大地(地質)の理論を活かして、実際に施工できることがうれしいです。日本と台湾は客観的な環境条件が似ているので、日本の新しい工法を導入することで、前田建設にとっても台湾建設業界にとっても、良い結果を出せると思います。

台北地下鉄松山線作業所 副所長 陳 鴻基

台湾では通常、日本の建設会社と台湾の建設会社との共同企業体で施工します。それは、日本の会社が品質を管理し、台湾の建設会社が発注者との信頼関係を築き、地元の協力会社をコントロールするためです。この現場は前田建設が単独で施工しているので、我々台湾人スタッフが発注者や協力会社との関係の構築にベストを尽くし、スムーズに施工できるよう務めています。今後も良い関係を築きながら、難工事に挑みます。

拡大

▼次のページへ