INTERVIEW求められるのは、
自らの意志を貫く
強さ

建築施工管理 / 2014年入社

小川 紘範

大きい建物をつくりたいという思いから、ゼネコンを志望。その中でも一番待遇の良い前田建設を選んだ。入社後、八千代図書館作業所、三番町大妻G棟作業所、晴海再開発作業所を経て現職。2021年からは、晴海再開発作業所のオリンピック選手村跡地に建つ50階建てタワーマンションの現場に赴任する予定。

杭打ち、掘削工事から本体工事、竣工まで、
担当工事の司令塔として施工管理を担う。

現在、どのような仕事をされているのですか?

オリンピックのカヌー・スラローム会場の仮設観客席スタンドを建設する現場に赴任したのはごく最近。それまでの約3年間は、オリンピックの選手村を建設する晴海再開発の現場で施工管理に携わっていました。本案件は、マンション6棟と駐車場を含む大規模プロジェクト。掘削工事を任されたときは、敷地全体を掘るというスケールの大きさに驚きました。そんな中で勉強になったのは初めて工程表を書いたこと。自分で工程表を書いていると、「こう進めるためには事前にこういう工事をしなければいけない」ということがわかってきます。その後、コンクリート打設、型枠、鉄筋、架設と工事が進んでいく中で痛感したのは、安全確保の重要性です。巨大な重機が動き、大勢の職人さんが働く現場には多くのリスクが潜んでいます。そのため、危険度の高い場所には手すりをつける、作業員は安全帯を必ず着用する、クレーンの吊り荷の下には絶対に入らない……など、安全管理を徹底しました。職人さんが不安全行動をしているとつい怒ってしまうときもありますが、それぐらいの責任感と強い意志を持って取り組まなければならないのが施工管理の仕事なのだと思っています。

自分で書いた工程通りに工事が進み、
建物が建つ。それを目の前で見られることが大きなやりがい。

そんな中で感じる仕事のやりがいは何ですか?

施工管理の仕事のやりがいは、目の前で自分が手掛けた建物が仕上がっていくのを見られることです。それは入社当初から変わりません。入社後すぐに携わった現場では、コンクリート打設という建物を支える重要な部分を担当。コンクリートを流し込む型枠の組み方、鉄筋の数量、配筋、コンクリートの流し込み方等、一から覚えていく中、最初は職人さんに聞かれたことにも答えられず苦労しました(苦笑)。しかし、日に日に建物が仕上がっていく喜びは何ものにも代え難いものでした。晴海再開発の現場に赴任したのは入社4年目。オリンピックの現場に携われる機会など今後ないだろうと思い、自ら手を上げて飛び込みました。経験のない大規模な現場に挑むにあたって心に決めていたのは、なるべく上司に頼らず、自分の中で収めていくこと。そうして施工管理者としての実践力を高めていく日々にやりがいを感じていました。また、自分が書いた工程通りに職人さんたちが動いてくれて、それが形になり、工程通りに工事が進んで建物が建ったときは大きな手応えを感じました。

現場ごとに異なる課題や新たな工法に向き合う。
そのたびに得られる新たな気づきや知見。

これまでのキャリアの中で印象に残っているプロジェクトを教えてください。

施工管理の考え方が変わったのは、入社2年目から4年目にかけて携わった千代田区の大学の校舎の現場。建物が建て込む都心の立地で施工管理を進めていく難しさを初めて知ったのです。警察署に道路使用届を提出するなど、作業環境まで考慮して段取りを決めていくのも施工管理の重要な仕事なのだと。また、このプロジェクトでは特殊な工事が多かったのも印象に残っています。例えば、地下水位の下まで掘って建物を建てる構造だったため、建物自体が水で浮き上がらないよう、地盤アンカーを打つ工事を実施したのもその一つ。当社としてあまり手掛けたことのない工法であり、構造計算の担当者をはじめ、様々な部署からも注目される仕事に携わることができ、新たな知見を得る貴重な経験になりました。

密なコミュニケーションを通じ、信頼関係を構築した上で、
自分の意見を伝えて動いてもらうことが大切。

仕事を進めていく上で大切にしていることは何ですか?

大切にしているのは、細かいことまで「報・連・相」することと、コミュニケーションです。いつも先の工事を意識して、事前に準備すべきことを関係者全員に発信したり、協力業者の職長さんと段取りの打ち合わせをするなど、日頃から密にやりとりしています。また、大事なことは、電話ではなく、直接言いに行くと決めています。そうしておくと仕事を頼みやすくなるのです。職長さんは専門分野に精通した大ベテランばかり。「明日はこういうことを心掛けた方がいいんじゃないの」といったアドバイスをもらえることも大きな助けになります。その一方で施工管理者として重要なのは、しっかりと自分の意見を持って、職長さんや職人さんに的確な作業の進め方を指示すること。「なぜその作業が必要なのか」「なぜそのやり方でないといけないのか」など、説得力を持って指示できなければ動いてくれない可能性もありますから。その分、自分が思った通りに皆さんが動いてくれると、自分を認めてくれたのだと思い楽しくなります。

ある1日のスケジュールOneday Schedule

7:15

出社。

メールチェック。全社掲示板のチェック。1日の仕事の確認。

8:00

朝礼。

作業内容、作業人数の確認。安全確認事項、通達事項の伝達。

8:30

現場巡回。

職長さんと話し、本日の作業の確認を行う。

10:00

デスクワーク。

施工図の変更、確認。

11:30

職長さんとの打ち合わせ。

次の日の作業内容、人員、配置などの確認を行う。

12:00

昼休憩。

お弁当を食べた後、昼寝をする。

13:00

昼礼。

午後からの作業変更などの確認。

13:15

現場巡回。

施工の進捗状況の確認や、課題の洗い出しなど。

15:30

終礼。

今日1日の出来事の報告、明後日の作業内容の確認を行う。

16:00

現場巡回。

17:00

デスクワーク。
作業指示書、作業計画書の作成。

19:00

退社。

今後のキャリアについてCareer

統率力があり、尊敬される
所長になりたい

これまで様々な現場で、統率力があり人間的にも非常に尊敬できる所長に出会ってきた中で、自分もそんな所長になりたいと思うようになりました。では、どうすればなれるのか?所長に相談したときに言われたのは、「後輩を育てることに力を入れてほしい、コスト意識も磨いてほしい」という言葉。これまでも意識してきたつもりでしたが、今後はより意識して実力を磨いていこうと思っています。

※所属およびインタビュー内容は、取材当時のものです。

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