INTERVIEW社会的課題を解決する
革新的なアイデアを
社会に実装する

研究開発 / 016年入社

坂本 寛人

大学院では、建築空間環境が人体に及ぼす影響に関する研究に携わった。就職に際しても、研究開発業務を継続したいと考え、複数社を候補としていた。前田建設を選んだのは、オープンイノベーションの推進など、チャレンジングな姿勢に惹かれたから。

「オープンイノベーション」の思想のもと、
多様なパートナーと価値を創造する拠点。

ICI総合センターについて教えてください。

現在私が勤務するICI総合センターは、2019年2月に開所した前田建設のイノベーションプラットフォームです。創業100周年事業の一環として設立されましたが、単に新設された技術開発拠点には留まりません。その最大の特徴は、「オープンイノベーション」という思想のもと、ビジネスのイノベーションを創出するICIラボと、人材のイノベーションを創出するICIキャンプが連携した、総合イノベーションプラットフォームであるということです。また当社は、請負に依存した事業形態から脱却する「脱請負」の取り組みを推進しております。既存の建設事業とインフラサービス事業を融合させた「総合インフラサービス企業」への進化を目指しており、ICI総合センターは、その起爆剤となることが求められています。

シャツ型ウェアラブルデバイスを用いた、建設現場における生体情報活用サービス。

現在の仕事内容を教えてください。

私がICI総合センターで取り組んでいるプロジェクトの一つとして、最先端の生体情報センシング技術を保有したパートナー企業との共創プロジェクトがあります。このパートナー企業は、これまで「銀繊維」に関する独自技術の蓄積や製品開発、製造販売に取り組んできました。「銀繊維」は導電性、抗菌、保温、断熱等に優れた性能を有しており、それらの性能を活かした、新たなサービスの開発を進めています。このサービスでは、「銀繊維」を用いたシャツ型ウェアラブルデバイスを活用し、着用者の心拍や体温などの生体情報を収集・分析・評価することで、建設現場作業者の体調管理を行い、安全に働ける環境の実現を目指します。特徴として、熱中症リスクを予測するアルゴリズムが実装されていることが挙げられ、近年増加傾向にある熱中症の対策ツールとして非常に有効です。近いうちに実用化される予定であり、更なるサービスの充実化を図っております。

建設現場を切り口として、多方面への
サービス提供を視野に。

今後、どのような取り組みをしていきたいですか。

これまで、シャツ型ウェアラブルデバイスを活用した建設現場向けサービスの開発を進めるなかで、現場実証段階において、技術的な課題の発見がいくつかありました。早期の実用化を実現するためには、これらの課題を効率的にクリアしていくことが求められます。今後は、建設現場向けサービスの開発で得たノウハウを活用し、他産業の現場作業者や高齢者、乳幼児といったターゲットも視野に入れ、多方面へのサービス展開を考えています。今回の取り組みは、ICI総合センターが掲げる社会課題解決に向けた取り組みの一つであり、建設現場の熱中症対策を切り口として、様々な社会課題を解決する技術やサービスを社会に実装していきます。

高いパフォーマンスを発揮できる空間の実現に向け、
感性・人間工学の面からアプローチ。

今後の目標を教えてください。

私が取り組んでいる専門分野の一つとして、感性・人間工学分野があります。たとえばオフィス空間を構成する要素には、天井・壁・床といった構造物や、空調・照明などの設備、デスク・イスなどの家具が挙げられ、様々な要素から空間が構成されています。私の専門分野では、これらの要素が人の知覚や感性、思考、行動にどのような影響を与え、パフォーマンスがどのように変化するのかといったことに着目しています。人間が利用する空間は他にも様々ありますが、それらの空間の中でより多くの新しい価値を創出することができるよう、継続的にチャレンジしていきたいと思います。

ある1日のスケジュールOneday Schedule

8:30

出社。

フリーアドレスのため、席を自由に選び、パソコンを起動。メールチェック、打ち合わせ資料作成。

10:00

共創パートナー企業と生体情報活用プロジェクトの打ち合わせ。

12:00

「ICI CAMP」のレストランでランチ。

13:00

センシングデータの分析、データ活用方針の検討。

15:00

異分野の専門家とWeb会議。

オフィス空間に関し意見交換。

17:00

退社。

ベンチャー企業とのマッチングイベントに参加。

今後のキャリアについてCareer

ICIの強みを活かし、
社会的課題の解決を実現する

ICI総合センターというイノベーションプラットフォームや社内外の人的ネットワークを活用していくことで、社会課題解決の実現を目指し、邁進していきたいと思います。そのためにも、会社のみならず、社会全体に貢献できる成果を生み出せる人間に成長していきたいです。

※所属およびインタビュー内容は、取材当時のものです。

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