INTERVIEW思いがけず選択した
設備施工の仕事が
今の
やりがいを
くれた。

東京建築支店 設備部 / 2017年

長屋 汐美

設備施工職で入社後、中部支店を経て東京建築支店へ異動。工場から共同住宅、学校まで実践を通して着実にスキルを磨いてきた。時に失敗もあったが周囲の人々に助けられた経験から、将来は誰かをフォローし、誰からも信頼される人間になりたいと思っている。

建造物によっては特殊な知識が求められ、
経験の積み重ねが強みになる。

入社までの経過と現在の仕事内容を教えてください。

前田建設には建築施工職で応募しましたが、採用の際に設備施工職ではどうかとの打診があり、設備系のゼミで勉強を始めていたことや恩師の勧めもあって、設備施工職での入社を決めました。就職先は人間関係が重要だと考えていたので、会社説明会での先輩との対話の雰囲気が良かったことも、後押しになりました。今も、風通しのいい会社だという感覚は変わりません。1年間の研修を終えて最初に配属されたのは中部支店でした。ここでは工場の現場の設備担当になり、先輩社員に付いて3年間過ごしたあと、4年次支店ローテーションで東京建築支店の設備部に異動しました。現在は中規模の共同住宅と学校の2案件を担当しています。設備担当の仕事の内容は給排水や空調、電気設備を中心とした現場管理です。大規模な物件では設備担当が2人付くこともありますが、ほとんどは1人で担当します。仕事の内容は共同住宅も、学校や工場などの非住宅でも変わらないのですが、取扱う設備の内容に違いがあるので、経験を重ねて知識を豊富にし、学んだことを次に活かすことが次第に強みになっていくと思っています。

設計図通りに進めば私はいらない。
そこに調整役としてのやりがいがある。

仕事をする上で大変なことと喜びは?

設備施工の現場では、発注者をはじめ、設計・監理者や建築担当者、設備専門業者であるサブコン、メーカーなど、多くの人との打ち合わせや報告が必要になります。例えば、サブコンがつくった配管図をチェックして監理者の承認をもらう。発注者の意向で配管の位置を変えたいとき、必要であれば建築担当者に頼んで目隠しの壁をつくってもらう。図面どおりにやっても配管が通らないときは設計者と相談してルートを変更するといった具合です。最初に描かれた設計図や配管図の通りに進んでいくなら私の出番はあまりありません。けれど、建築の世界では常に設計変更の必要性が出てきます。また、空調室外機や受電設備のキュービクル、排煙ファン、受水槽などの大きな資材を搬入するときなども建築の担当者と相談します。数えきれないほどの調整をし、竣工後に実際に建物を使ってもらえたときには大きなやりがいを感じますし、検討中に自分の意見が採用されたときや、前の現場でうまくいかなかった経験を次の案件で活かせたときは成長を感じます。

小さなミスが引き起こす現場への影響と
フォローのありがたさを知った。

これまでの現場で印象に残った出来事は?

設備施工は一人で複数の物件を兼務することが多く、普段は支店にいて打ち合わせや立ち合いのときなどに現場に行くことが多いのですが、中部支店時代、まだ経験が浅かった私は現場に常駐していました。数棟の本社工場と食堂、その他の施設がある大規模な現場です。先輩社員は他現場と兼務していたので、困ったときは電話をするか、建築部門の副所長に対応を相談していました。ある棟で、大きなダクトを通す場所があり、私は施工図チェックの時に十分な確認をせず図面を承諾してしまったのです。ところが、実際に施工する直前になってそこには鋼材が通っていることが分かり、図面通りの場所には取付けできませんでした。ダクトを通す作業が1日遅れたら、天井を貼ったり壁を塗装したりという他の業者による作業もすべて遅れてしまい、工程に影響が出ます。幸い、このときはダクトの位置を少しずらすことで解決し、他の作業に大きな影響は出ませんでしたが、私にとっては大きな経験でした。このとき私は、自分のミスや検討不足がどれだけ多くの人たちに迷惑をかけ、工程の遅れにつながるかを知りました。と同時に、私のミスを自然な態度でフォローしてくれた同僚や現場の人々の凄さを感じたのです。

一つの現場にかかわる大勢の人と
常に良好なコミュニケーションを。

仕事を進めていくうえで大切にしていることは何ですか。

現場では、私一人でできることはほとんどありません。常に誰かと関わりながら仕事が進んでいきます。そこで大切なのは、やはりコミュニケーション力です。入社以来ずっと感じていることですが、前田建設は社員同士だけでなく、協力業者の皆さんとの一体感も強い企業だと思います。どこの現場でもお互いを信頼し、いっしょに目標に向かっていく意識があります。その空気に私も何度も助けられてきました。困ったとき、悩んでいるときには必ず誰かが声をかけてくれました。私はまだ、目の前の自分の仕事で精いっぱいのときが多々あります。ですが、設備を含む工事全体をよりスムーズに進めていくためには、もっとしっかりと仕事の全体像を把握して早めに行動し、自然にサポートしあえるようになりたいです。そのためにも社内外を問わず日頃から人との関係性が大切になりますが、現場を経るごとに周囲との意思疎通の面でも多少は進歩したと思っています。

ある1日のスケジュールOneday Schedule

08:30

出社、社内掲示板確認や勤務表・
メールチェックなど

10:00

現場打ち合わせ

12:00

昼休憩

13:00

会議準備

14:00

定例会議

16:00

書類・図面チェック

18:00

メールチェック

19:00

退勤

今後のキャリアについてCareer

前田建設の変化とともに自分の
仕事を進化させていきたい。

前田建設は「脱請負」や「総合インフラサービス企業」を掲げて、施工だけじゃなく運営・管理業務まで取り組むなど、先を見据えて新たなことに取り組める企業だと思います。自分自身のスキルを向上させることも重要な課題ですが、これからは、企業としてのそうした変化に合わせて自分にできることを伸ばしていけたらと思います。

※所属およびインタビュー内容は、取材当時のものです。

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