INTERVIEW関わる全員の心を
一つにする

建築施工管理 / 2009年入社

印口 淳也

地元福岡が誇る福岡ドームをはじめ大型物件を手掛けていることに魅力を感じ、前田建設を志望。建設業を営む父が当社と一緒に仕事をしたことがあり、良い評判を聞いていたことも決め手となった。入社後、有明一丁目作業所、酒々井アウトレット作業所等を経て現職。

オリンピック選手村を建設する現場で、主任として
マンション1棟の工事すべてに責任を持つ。

現在、どのような仕事をされているのですか?

私が現在所属しているのは、オリンピック選手村を建設する晴海再開発作業所。2017年より主任として、マンション6棟のうち1棟の施工管理を担当してきました。初めて経験する大規模プロジェクトに臨むにあたって所長に言われたのは、「各棟を担当する主任が核になって動いていかないと工事は進まない」という言葉。その通り、どんな工事をするにしても、他の棟の主任や多くの関係者との調整が必要である中、いろんな人の意見を全部聞いていたら進みません。そこで自分の方向性を示して、それに対して意見を吸い上げていくという方法をとることに。また、早い段階で6棟全体での打ち合わせを行うようにしました。そんな中、面白かったのは、担当する棟に関して、最初から最後まで自分で計画した通りに工事を進めることができたこと。「自分が考えた通りに進めてみろ」と、所長が好きにやらせてくれました。特に私がこだわったのは、工期よりも安全・品質を重視した工程です。品質書類の整備まで徹底した結果、高い評価をいただくことができました。現在はマンションの引き渡しが済み、来期より始まる選手村跡地でのタワーマンション建設に向けて図面チェック・工事計画立案を進めている最中。着工までに万全の準備を終えて臨めればと思っています。

ハードルが高い仕事を任される。そこに必死に取り組むことが成長につながる。

施工管理者として自分が大きく成長できたと思えた仕事は何ですか?

成長の転機になったのは、入社4年目に赴任した酒々井アウトレット(1期)作業所で、15棟の建物の内装工事一式を任されたことでした。それまでは最終的に上司に頼るところがありましたが、ここでは工程表作成、施工図チェック、職人さんへの指示出し、ボード屋さん、設備屋さん、電気屋さんなどの協力業者との価格折衝まですべて自分の責任で進めなければなりません。少なからずプレッシャーはありましたが、必死で勉強しながら取り組んでいきました。中でも心掛けたのは、広大な敷地に建つ15棟すべてを毎日巡回し進捗確認を行うこと。1日5万歩、歩きました(苦笑)。苦労はしましたがその分、施工管理担当としての力を飛躍的に伸ばすことができたと思います。また、竣工後、アウトレットがオープンし、一般のお客様がご来館される姿を目のあたりにして胸が熱くなったのも良い思い出。家族を連れて行って、「お父さんがつくったんだよ」と胸を張って言えるのは、この仕事の醍醐味だと思います。

それぞれの現場で培ってきたノウハウ。
それらを別の現場で活かす。

これまでのキャリアの中で印象に残っている出来事を教えてください。

酒々井アウトレットがオープンして2年後、2期作業所に再び赴任。2期工事はすでに運営中の15棟の隣地に、同じものを6棟建設するものであり、1期で積み上げたノウハウを活かせたことが印象に残っています。例えば、設計者が書いた設計図を現場で使う施工図に落とし込む際、1期の施工で苦労したことを盛り込んで、現場で齟齬が出ないように図面をチェックしたこともその一つです。また、数多ある仕様書を現場での施工に照らし合わせて全部読み解き、疑問があれば、「1期のときはこう進めましたが、2期もこれで大丈夫ですか?」などと、設計者にフィードバック。入念に図面の検討を行うことで、現場でやり直すことも減り、工程的にもコスト的にも有利に施工を進めることができたと思います。このように、現場で培ったノウハウを別の現場で活かせるのは、施工管理者冥利に尽きます。

全員で同じ方向を向き、困難があったときは協力する。
そんなチームづくりこそが、大規模プロジェクトを成功へ導く。

仕事を進めていく上で大切にしていることは何ですか?

何十億円という大規模プロジェクトが多く、関わる人も桁違いに多いのが、当社の現場の特徴。そこで大切なのは、自分で大方針を決めて、大勢の人たちに同じ方向を向いてもらえるようにすることです。そのために私が実行しているのは、協力会社の職長さんたちと事前に綿密な打ち合わせをすること。「この方法だと工期が間に合わない」「安全上、問題がある」「では、どうするのがベストなのか」……。各分野に精通したプロの知恵を集めて意見を交換しながら、現実に沿ったやり方を見出した上で、自分の想い、意見としてまとめて伝え、関係者全員のベクトルを合わせていきます。加えて、意識しているのは、工程上のクリティカルパスです。設備工事が入るタイミング、引き渡しの期日など、絶対守らなければならない“パス”を乗り越えるにはどうすればいいか、常に関係者とその意識を共有して進めています。全員で同じ方向を向き、困難なことがあったときは全員で協力して取り組む。目標はそのようなチームづくりです。

ある1日のスケジュールOneday Schedule

7:00

出社。

今日の仕事の確認。天気予報の確認とその対応。

8:00

朝礼。

作業内容、作業人数の確認。安全確認事項、通達事項の伝達。

9:00

現場巡回。

今日の作業の重要な部分を中心に進捗を確認。

10:30

デスクワーク。

工程表の確認、図面の見直し等。

11:30

昼礼。

職長さんとの打ち合わせ。今日の作業の進捗、明日の作業の確認。

12:00

昼休憩。

ランチ後、昼寝をする。

13:00

昼礼。

職人さん含め全員に向けて、注意事項の確認。

13:10

現場巡回。

整理整頓の確認。オリンピック組織委員会等、来客対応。

14:00

デスクワーク。

工程表の確認、図面の見直し等。

15:30

職員打ち合わせ。

2日後までの作業全体の確認。

16:00

現場巡回。

現場の終わり仕舞いの確認。指示出し。進捗の最終確認を行う。

19:00

退社。

今後のキャリアについてCareer

働きやすい環境づくりが
できる所長へ

入社当初から目指しているのは、現場の所長です。所長の役割としては、工程、コスト、安全はもちろんですが、働きやすい環境づくりも重要。みんなが伸び伸びとストレスなく仕事に取り組むことができる現場をつくれる所長になりたいと思っています。酒々井アウトレット作業所で、「失敗したときはこちらで責任をとるから、思い切ってやれよ」と、モチベーション高く仕事に取り組む環境を与えてくださった所長は、私の理想です。

※所属およびインタビュー内容は、取材当時のものです。

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