INTERVIEW顧客の要望を実現
するため、
最適解を
見出していく

意匠設計 / 2018年入社

加藤 芙沙子

大学院では美術館などの建物を研究し、世界中から学生が集まるフォーラムでプレゼンを行った経験もある。就活では、前田建設が打ち出している「挑戦」に強く惹かれた。面接や説明会でアットホームな明るさ、雰囲気の良さを感じ、楽しく働くことができると思ったことが入社の決め手になった。

充実した研修と一級建築士の資格取得。
ゼネコンだから味わえる竣工の感動。

入社後の研修でどのようなことを学び、感じましたか?

入社後、約1年間の研修はとても貴重な時間でした。私は3ヶ所の建築現場で施工管理を体験し、設計部門では設計の基本知識を吸収する座学、設計実務に関わるCADの研修を受けました。新入社員は班に分かれ、それぞれインストラクター指導を受けるのですが、どの研修もリアリティがあり、非常にためになるものでした。特に、学生時代は未知の世界だった建築現場を肌身で知ることができたこと、ものがつくられていく現場を体感できたことは、現在の仕事にも反映されていると思います。また研修中は、その都度テストがあるのですが、私にとってそれは有効なものでした。その後、一級建築士の資格取得の勉強を進める中で、研修中の試験が大いに役立ったからです。それもあって、入社2年目に一級建築士の資格を取得することができました。研修で、建築途中だった現場に竣工後に訪ねたことがあります。自分は深くは関わっていないものの、研修時のシーンがよみがえり、あのときの施工の積み重ねで建物が完成していることに素直に感動。ゼネコンだからこそ味わえる感動であることを、改めて感じました。

意匠設計、調整業務、行政協議、工事監理まで、建物設計全体のプロデューサー的役割を担う。

現在の仕事内容を教えてください。

私は現在、マンションなど住宅系建築物の意匠設計を担当しています。意匠設計の業務は、建築物のデザイン、コンセプトを決定し、間取りや内外観の構成などのプランニングを担当しますが、業務はそれだけに留まらず、物件に関わるすべての調整業務を担います。まず施主様との打ち合わせがあります。ヒアリングを重ねて要望を明確にし、それを実現する図面を描いていきます。その過程で、施主様の新たな要望に対応することも少なくありません。さらに社内で構造設計、設備設計それぞれの担当者と打ち合わせ、どのようにすれば、施主様の要望を実現できるか検討を進めます。間取りと設備機器の配置、建物の強度と空間構成等々、意匠、構造、設備はトレードオフになる部分があり、施主様の要望を踏まえて最適化を目指します。これらに加えて役所への申請業務、着工後の工事監理など、建物設計全体のプロデューサー的役割を担います。経験が浅いため、トータルに物件に関わったことはまだありませんが、担当業務の一つひとつを覚えていく中に、ものづくりの面白さを感じています。

最初に取り組んだ役所との調整・協議。
生産性向上、効率化を目指した「CIM」の取り組み。

これまでで印象に残った出来事を教えてください。

私は入社1年目の2月に現部署に本配属されました。すぐに担当となったのが、18階建ての住戸・オフィス等の複合ビル。すでにプランは決定していた物件で、私の役割は、役所と協議・調整して速やかな着工を実現することでした。建物を建てる際は「建築確認申請」を提出する必要がありますが、それ以前に、建物や環境等に応じて必要とされる書類を提出、役所からの指摘に対応して、建物としての認可を受けなければなりません。多岐にわたる要素がありますが、力を注いだことの一つが、高さ制限の緩和措置の認可を得ること。それは、施主様に延床面積を増やしたいという要望があったからです。建築面積を広くとれば延床面積も広くとれますが、周囲に圧迫感を与えることになりかねません。そうであるなら、横にではなく上へ、つまり高くすることで周辺環境に配慮した建物とするため、設けられている高さ制限の緩和を役所に要請しました。役所と何度も書類、図面のやり取りをし、データによるシミュレーションも行い、理解・納得を得て、高さ制限の緩和が実現しました。苦労した分、一つの達成感があった取り組みです。

メンバーで協働して案件に取り組む体制。
チームワークの良さ、社員の人の良さ、風通しの良さ。

そんな中で感じる仕事のやりがいは何ですか?

この複合ビル建設では高さ制限緩和に関する書類のみならず、他にも様々な申請書類の提出が求められました。たとえば環境計画書では建物のエネルギーの使用合理化や資源の適正利用、あるいは気密性、断熱性などの省エネルギー性能の基準を順守する必要があります。こうした一連の役所との調整・協議を任されたことで、大きな責任を感じると共に、正直プレッシャーもありました。役所とのやりとりが滞ると、予定されている日に着工できず、大幅な遅延が発生する怖れもありました。だからこそ、やり遂げたときの嬉しさは何事にも代えがたく、確かなやりがいを実感しました。現在は、新たなマンションのプランニング等を検討しています。当社の建築設計は、1案件に対して数名のチームで取り組む体制であり、通常3~4つの案件が同時進行しています。強く感じるのはチームワークの良さ、社員の人の良さ、そして風通しの良さです。その環境の中で、貪欲に知識を吸収し、設計者として着実に成長してきたいと考えています。

ある1日のスケジュールOneday Schedule

8:30

メールチェック。

9:00

チームの打ち合わせ。

案件の進捗状況の確認。

9:15

役所へ提出書類の作成。

施主との打ち合わせ準備。

10:30

マンションの住戸間取り設計業務。

12:00

昼食。

13:00

外出。

施主であるデベロッパーと打ち合わせ。プランの確認、内外装素材の提案。

15:30

帰社。

打ち合わせ議事録作成。

17:00

翌日、役所訪問のための資料作成。

17:30

退社。

今後のキャリアについてCareer

海外で知見を深め、
設計業務に還元する

今は、住宅系建築設計の部署にいますが、今後は商業施設やホテル、物流施設など、様々な物件に関わって、意匠設計の多彩な知見を積んでいきたいと考えています。また、前田建設には留学制度があるので、いずれ留学に挑戦したい。広く海外の建築、文化、歴史等を学び、視野や人脈を広げ、その経験を設計業務に活かしていきたいと考えています。

※所属およびインタビュー内容は、取材当時のものです。

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